杉内　完投も一発に泣く　阿部も反省「安易にいってしまった」

＜日・巨＞６回１死二塁、陽に同点適時打を浴び、渋い表情の巨人の杉内（右）と阿部

交流戦 巨人１－２日本ハム

（5月20日 札幌Ｄ）
　かつてのライバルとの投げ合いに敗れた巨人・杉内は懐かしさを交えながら振り返った。

　「お互い年を取りましたね。勝てれば良かったんだけど。次、投げ合うことがあったら勝てるように頑張りたい」。投手戦の終盤、痛恨の一球に泣いた。

　同点の７回２死無走者。１ストライクから大引に真ん中低めのスライダーを左翼席に運ばれた。「うまく打たれた」と振り返った杉内以上に悔やんだのが、恋女房の阿部だった。大引には前日も３安打を打たれており「調子がいいのでファウルを打たせて早く追い込みたかった。安易にいってしまった」と話した。

　杉内は木佐貫との投げ合いを心待ちにしていた。その存在を知ったのは鹿児島実１年。野球強豪校ではなかった川内に「凄くいい選手がいると、噂になっていた」。前日にも「こういう形で投げ合うなんて不思議な感じがするよね」と感慨深げに語っていた。

　８回４安打２失点で２敗目。７回で降板した木佐貫よりも長くマウンドに立ち続けたが、打線の援護に恵まれなかった。チームは優勝した昨季の交流戦で一度もなかった同一カード連敗。３勝３敗と波に乗れない。

　▼巨人・川口投手総合コーチ　こういう展開になると本塁打は痛い。杉内はスライダーが切れていた。今後に生きる。

　▼巨人・村田（大学時代から対戦のある同い年の木佐貫について）シュートとスライダーをうまく交ぜ、走者が出たらフォーク。いい投球をされましたね。