ノムさん 日体大監督就任へ アマ規定ですぐは無理だけど…

[ 2013年3月5日 06:00 ]

日体大研究員でロンドン五輪体操女子代表の田中理恵(左)から花束を受け取る野村氏はデレデレ

 日体大は4日、元楽天監督・野村克也氏(77)の客員教授就任を発表した。同大の松浪健四郎理事長は「現在は直接指導できないが、将来的には野球部の監督をお願いしている」と明言。早ければ来春にも、野村氏を監督に就任させる意向を明かした。

 松浪理事長とともに会見に臨んだ野村氏は、客員教授就任会見にもかかわらず、監督就任会見のような口ぶり。「日体大のチームがどれくらいの実力があるか分かりませんが、野球の本質、魅力に準じて指導していきたい」と話した。今年は客員教授として年数回の講義を行う予定。教授としての初仕事は4月8日の新入生に対する講義で、受講者にはスピードスケートのバンクーバー冬季五輪代表の高木美帆選手もいる。

 現在の制度では元プロ経験者が指導者になるためには、退団後2年間の期間が必要。野村氏は昨年末まで楽天名誉監督を務めたため、すぐに監督、コーチに就任することはできない。しかし1月にアマ側は、元プロが学生野球の指導者になるための条件を大幅緩和する意向を表明。プロ側と細部を協議中だ。両者の合意を得て双方が定める研修を受ければ、指導者になることが可能となる。

 野村氏が日体大の監督に就任すれば、社会人のシダックス監督を務めた02年秋~05年以来、2度目のアマ監督就任となる。「日体大のチームの戦力をチェックしていい方向を見つけていきたい」と話すなど、早くも意欲満々だった。

 ▽大学で指導する元プロ選手 広島の監督として3度日本一に導いた東京国際大の古葉竹識監督や、巨人、ロッテなどでコーチを歴任した慶大の江藤省三監督らがいる。なお野村氏が日体大の監督に就任すればプロ、社会人、大学のそれぞれで監督を経験することになる。過去には巨人・長嶋茂雄終身名誉監督の立大時代の恩師で社会人の日鉱日立、プロでも国鉄の監督を務めた砂押邦信氏がいる。

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2013年3月5日のニュース