日本で称賛されても大リーグでは「?」 WBC 大リーグとの温度差が壁

[ 2012年11月20日 07:02 ]

09年、WBC連覇を果たしVサインで喜ぶイチロー

 WBCは大リーグ主催の大会だが「WBC=世界一決定戦」だと考える大リーグ球団はない。「ワールドシリーズ」こそ世界一を決める戦いだ、と考えている。

 保険による保障では年俸をカバーできず「なぜ給料を支払う球団が損をするのか。シーズン開幕直前にリスクは負いたくない」との意識が球団にはある。表面的に全球団協力をうたうが、実情は違う。米国代表のジョー・トーリ監督は「選手を無事に球団に帰すのが最大の仕事」と語った。

 ドジャースで主軸のエイドリアン・ゴンザレスはメキシコ代表での出場を宣言した。多くの大リーガーも各国に散らばるだろう。だが「命懸けで国のために戦う」と考える選手は、ほぼいない。ダルビッシュ(レンジャーズ)もツイッターで「結果を知らない選手も多いし米国、ドミニカ(共和国)、ベネズエラはベストメンバーが出てないから何とも思われていません。これが現実」とつぶやいている。

 イチロー、松坂は過去2回身を削って戦った。日本で称賛されても大リーグ界では「?」となる。大会への「温度差」を解消しないかぎり、今後も日本人大リーガーの出場は見込めない。

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2012年11月20日のニュース