ヤクルト 宮本 一度は現役引退決意 思いとどまった小川監督の言葉

[ 2012年11月20日 06:47 ]

「僕には特別な人」――。小川監督(右)の下で来季現役19年目のシーズンを迎えるヤクルト・宮本

野球人 ヤクルト宮本(上ー2)

 9月9日、新潟。巨人戦を終えた夜だった。ヤクルト・宮本は小川監督と食事に出掛け、指揮官の言葉に心を打たれた。

 「来季も戦力としてプレーを続けてほしい」

 戦力。その2文字こそ宮本が欲した言葉だった。

 「(チームの)精神的な何かとか、そういうことで残りたくなかった。でも監督が戦力と言ってくれた。僕には特別な人。その人に言われたので、もう一度奮い立たせようと思った」

 1995年、ヤクルト入団時の担当スカウトが小川監督だった。その人の言葉が心に響き、41歳のベテランはユニホームを着続けることを決めた。翌日の10日。球団から小川監督の来季続投が発表され、11日には宮本が現役続行を明かした。

 小川監督の言葉がなければ、現役19年目となる来季はなかった。今、望むことは何か。それは「この手で小川監督を胴上げすること」。12年ぶりの日本一を目指す前に、宮本が思いをはせる行事がある。12月の名球会総会。今年5月に達成した2000安打の裏にも宮本らしい秘話があった。

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2012年11月20日のニュース