連続適時打のブランコ「生きるか死ぬかのつもりで…」

[ 2012年8月29日 06:00 ]

<巨・中>3回1死一、三塁、中前適時打を放つ中日・ブランコ

セ・リーグ 中日5-1巨人

(8月28日 秋田)
 これが4番だ。左手甲の骨折から約1カ月半ぶりに1軍復帰した中日・ブランコが「4番・一塁」でスタメン出場。初回1死一塁の第1打席でいきなり中前先制適時打を放つと、3回の第2打席でも中前にはじき返し、2安打2打点でチームを勝利に導いた。

 「(2軍戦で)2試合しか出てなかったからバットにボールが当たってくれてうれしい。きょうは自分としてもチームにとっても大事な試合。生きるか死ぬかのつもりでやっているから」

 昨季から12打数無安打だった天敵・沢村を、ケガ明け最初の打席で攻略した。フルカウントからのカーブにタイミングを外されながらも、怪力で遊撃後方へ。ダッシュした松本哲のグラブをかすめるようにポトリと落ちる間に、一塁走者の森野が一気に生還した。

 主砲の先制打で勢いづいた打線は3回に7安打4得点の猛攻。自身も1死一、三塁から2本目の適時打を放ち、沢村を5回降板に追い込んだ。

 「ケガの間もずっと1軍は気にしていた。自分もチームの一員だし、目標は優勝だからね」

 ウエートトレーニングや右手だけでの打撃練習など、その時にやれることをしっかりとやってきた成果が復帰戦で実を結んだ。高木監督も「最初の試合でこういう形が出るとはね。一発も期待できるし、あのスイングは相手も怖いでしょ」と絶賛。ゲーム差はまだ6あるが、奇跡の逆転Vへ役者が帰っていた。

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2012年8月29日のニュース