原監督無念…２年連続Ｖ逸どころかＣＳ出場もピンチ

[ 2011年10月11日 06:00 ]

セ・リーグ巨人３－６阪神

（10月10日東京Ｄ）
　巨人は２年連続のＶ逸が決まった。六甲おろしが遠く響く東京ドームの一室。原監督の言葉に無念が詰まっていた。

　「きょうのゲーム内容ってのは本当によくないゲーム展開だね。こういうゲームをやっているとこういう結果になる。まだまだ戦いは残っているわけだから。全力で戦うというところはまったく変わりはないですね」

　そして次の質問を遮って「もう、いいでしょう」と席を立った。

　５回１死一、三塁から西村のセーフティースクイズで１点を先制。だが、５回まで無安打無失点に抑えていたその西村が、６回１死から平野に初安打を許すと、鳥谷、新井の連打で逆転された。５投手で６失点。前半で相手を攻略しきれず、投手陣が根負け。今季を象徴する展開だった。

　昨年、１２球団トップの２２６本塁打した打線は今季導入された統一球に泣いた。チーム防御率が昨年の３・８９から２点台中盤に改善した一方、本塁打はまだ半分以下の９８本。ライアルら外国人の不振と小笠原ら主軸の相次ぐ故障も響いた。今季最大の借金１０となった７月７日のヤクルト戦（神宮）の翌８日、原監督は「ジャイアンツはいつからこんなチームになっちゃったんだ」と関係者に漏らした。時に坂本ら主力をオーダーから外すなど、カンフル剤を投入し、現状を打破しようともがいた。それでも頂点は届かなかった。

　振り返れば４位・阪神が２ゲーム差に迫っている。「とにかくＣＳに出られるように１つずつ勝つ、それだけ」。主将の阿部が言うように、Ｖ逸どころかＣＳ出場さえ危ぶまれる窮地に陥った。

　▼巨人・岡崎ヘッドコーチ（チームの現状について）技術不足、コンディションもある。（要因は）１つじゃない。

　▼巨人・坂本　一戦、一戦やっていくだけです。

　▼巨人・谷（７番・右翼で先発出場し３安打もＶ逸に）もう勝つしかない。３位に向けて勝っていくしかないですね。　

　▼巨人・西村（自身のスクイズで先制も５回２／３を２失点で５敗目）点を取った後（の失点）だっただけに申し訳ない。最近同じミスばかりしている。次にチャンスがあれば繰り返さないようにしたい。