25勝ペースだ!ダルビッシュ、昨季に並ぶ12勝

[ 2011年7月14日 06:00 ]

<オ・日>12勝目を挙げ、梨田監督(中)のねぎらいを受けるダルビッシュ(右)

パ・リーグ 日本ハム4―1オリックス

(7月13日 京セラD)
 8回5安打1失点。今季14試合目の登板で、日本ハム・ダルビッシュが早くも昨季に並ぶ12勝目を挙げた。

 「2回ぐらいから体の感触が良くなった。直球もツーシームも良かったし、スライダーも曲がった」。2回は2死からバルディリスを四球で歩かせ、斉藤、大引に連打を浴びて先制点を許した。それでも、手応えをつかんだという。

 この回、先頭のヘスマンを3球連続スライダーで3球三振。そして李スンヨプと対決。初球は151キロの直球で空振り。2球目はフォークが低めに外れた。3球目の152キロ直球でもう一度空振りを奪うと、最後も外角高めの153キロ直球で空振り三振に斬った。「今後の転機ではないけれど、真っすぐで空振りも奪えた」。多彩な変化球を操るが軸はあくまでも直球。7日のロッテ戦(QVCマリン)では29球投じた直球でファウルや見逃しストライクを取れても空振りは0だった。だが、この日は初回の初球にいきなり150キロを計測するなど、34球の直球で6つの空振りを奪った。そして3回以降は三塁を踏ませなかった。

 吉井投手コーチは証言する。「ダルビッシュが気にしていたのは打者に向かっていく球の角度と思う。ブルペンでも打席に入ると球が見づらくなった」。右腕の位置を少し下げるなど工夫し、体に巻き付くように球がリリースされるようになったのだ。

 このままいけば、シーズン25勝ペース。「あまりにも運が良すぎる。(勝ち運に)恵まれない年もあるし、こういう年もある」。さらりと言ってのけたエースは、1人で貯金10を生み出している。 

 ≪20勝なら球団29年ぶり≫ダルビッシュ(日)が、8回1失点で昨季と並ぶ12勝目を挙げた。球宴前の勝利数としては09年と並ぶ自己最多。前回は後半戦3勝で15勝にとどまったものの、今季順調なら、シーズン25勝に到達するペースだ。日本ハムで最後に20勝を挙げたのは、82年工藤幹夫。ダルビッシュはチーム67試合目での12勝到達で、工藤の70試合目より早く、チーム29年ぶりの20勝投手誕生が見えてきた。なお、シーズン25勝は78年鈴木啓示(近鉄)を最後に出ていない。

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