斎藤、球宴“大トリ”選出!第3戦「夢リレー」締める

[ 2011年7月14日 06:00 ]

「最後の1人」枠に滑り込み、球宴出場が決まった斎藤は京セラDの広告のように「ほっ」とした?

 大トリ当選で大トリ登板だ!「マツダオールスターゲーム2011」の特別枠としてセ・パ両リーグから選出される「最後の1人」に、パからは日本ハムのドラフト1位・斎藤佑樹投手(23)が13日、選ばれた。「最後の1人」はインターネットでのファン投票で選ばれ、斎藤は最高得票の5885票を集めた。斎藤は24日にKスタ宮城で行われる第3戦で救援登板することも決定。また、セも新人の巨人・沢村拓一投手(23)が選出された。

【日程 出場選手】

 初めての球宴。その舞台もプロ入り初となるKスタ宮城のマウンド。斎藤は被災した仙台の野球ファンに、全力投球で元気を与えたいとの思いを口にした。

 「プロ野球選手としての役割を果たせたらと思う。ファンに対する思いも一緒。どこの球場に行っても100%で投げることに変わりはない」

 東日本大震災で被災した仙台市のKスタ宮城。12球団、選手会が一体となって取り組む復興支援策の一環で、当初は第2戦を行う予定だった東京ドームから変更された。今季の球宴の中でも、第3戦は特別な意味合いを持つ。斎藤自身も、4月2日の慈善試合(札幌ドーム)で06年夏の甲子園決勝で日本中を沸かせた楽天・田中と一緒に募金活動を行うなど、「憧れの職業に就いている人たちが率先して支援活動をやっていけば、そこを目指す人たちも賛同してくれる」と話してきた。

 全パの指揮を執るソフトバンク・秋山監督はKスタ宮城での13日の楽天戦前に「斎藤はここで投げるよ。1年目から出られる選手は少ないし、いい経験になる」と球宴第3戦での登板を明言。斎藤に、被災地のマウンドで自らの雄姿を見せる機会が訪れた。

 開幕2連勝の好スタートを切ったが、左脇腹を痛めて戦線離脱。6月29日のロッテ戦(札幌ドーム)で1軍復帰したが、白星からは遠ざかっている。それでも、ファン投票ではリーグ投手部門5位の5万9489票を集めた。そして「最後の1人」として大トリ当選を果たし「驚きました。ケガもしたし、複雑な気分もある。投票してくれたファンの方に心から感謝しています」と丁寧に言葉を選んだ。

 第3戦は地元となる楽天・田中の先発が決定。東北高出身の日本ハム・ダルビッシュ、JR東日本東北出身のソフトバンク・摂津と仙台にゆかりのある両投手も登板する。その豪華リレーに斎藤も加わるのだ。登板は7回以降の救援が濃厚で、全パ出場15投手の大トリで最終回の1イニングを託す起用法も検討されている。

 「球宴は小さい頃からの憧れだったのでうれしい気持ちでいっぱい。プロフェッショナルが集まる素晴らしい舞台だし、歴史もある。それに恥じないプレーをしたい」。沢村とのドラフト1位対決も注目される中、斎藤はこう言った。「(同年代で)先にプロに入って活躍している選手もいるから、大学から入った選手として早く追いつきたい気持ちもある」。田中に少しでも追いつきたい。その田中の後を受けるマウンド。斎藤が真夏の祭典を盛り上げる。

 【SKYACTIV TECHNOLOGY プラスワン チャレンジ】球宴公式サイト上でファン投票(今月5~11日)を実施し、得票数の最も多かった選手をセ、パ各リーグから1人ずつ選出。投票対象選手の条件は、規定は(1)11年5月31日までに支配下登録された選手(2)ファン投票、選手間投票、監督推薦によって選出されていない選手(3)7月4日までに規定(投手は5試合以上登板または10投球回以上、野手は10試合以上出場または20打席以上)を満たしている選手。

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