Mr.ゼロ!!ダル記録ずくめの完封 35回連続無失点

[ 2011年6月2日 06:00 ]

<日本ハム・阪神>完封勝利を挙げ、大野(右)とハイタッチするダルビッシュ

交流戦 日本ハム1―0阪神

(6月1日 札幌ドーム)
 記録ずくめの完封だ!日本ハムのダルビッシュ有投手(24)は1日、阪神戦で2試合連続の完封勝利。自身初の7連勝で、両リーグ単独トップの7勝目を挙げた。これで35回連続無失点とし、54年の東映フライヤーズ時代に米川泰夫がマークした球団記録に57年ぶりに並んだ。チームとしてもパ・リーグタイ記録の4試合連続完封、同新記録の41イニング連続無失点。その中心でエースが輝きを放っている。
【試合結果】

 体は熱く、ハートは冷静に――。ダルビッシュが磨き上げたボディーから剛球を連発した。

 自らの暴投で招いた3回1死三塁、まず柴田をスライダーで空振り三振に退ける。打席にはマートン。その初球から国内自己最速タイの156キロとエンジン全開だ。2球目152キロ、3球目155キロをファウルさせると、4球目は155キロで空振り三振に。ド派手なガッツポーズに、右翼席を埋め尽くしたトラ党は静まりかえった。

 「全部真っすぐ。きょうの中で一番力を入れました」。平然と振り返る右腕に、昨季214安打のプロ野球を樹立した元メジャーリーガーも脱帽するしかない。「きょうに関しては今まで当たったどの投手より一番良かった。ロジャー・クレメンスとか…」。通訳はあえて名前を訳さなかったが、カブス時代の05年に対戦経験(2打数無安打)があるサイ・ヤング賞7度を誇る元ヤンキースの通算354勝右腕を引き合いに出すほど衝撃的だった。

 試合前、福良ヘッド兼打撃コーチから、最近は序盤に力み過ぎているとの指摘を受けた。「力を抜いていこうと思った」。いつもよりゆったりとした投球フォーム。力みが消えたことで上半身と下半身のバランスがマッチし、150キロ超えを45球もマークした。

 最大のピンチを切り抜ければ、全開モードから方向転換。4回以降はツーシームを軸に打たせて取る投球スタイルへ切り替えた。「試合の中でどんどん変化していく。ツーシームが外から(内に)決まれば、真っすぐはそれほど投げる必要はない」。今季から導入した右打者の外角からストライクゾーンに切れ込む高速変化球がさえれば阪神打線も「張り子の虎」にすぎない。終わってみればプロ初の無四球完封で連続無失点記録も35イニングまで伸ばし、57年ぶりに球団記録に並んだ。梨田監督が「ダルなら35イニング連続無失点でもそれほどびっくりしない」と言えば、芝草投手コーチも「天才としか言えない」と最大級の賛辞を並べた。

 ゲームセットの瞬間、ダルビッシュは外野付近まで歩き、中田らとハイタッチを交わした。5月3日に3勝目を挙げた際には、51歳の誕生日を迎えた真喜志内野守備コーチにウイニングボールをプレゼントした絶対エース。敵には厳しく、味方には優しく――。無敵の右腕は本当に頼もしかった。

 ≪2試合連続、無四球完封は初≫自身初の2試合連続完封で今季7勝目。無四球完封もプロ入り初めてになる。5月10日楽天戦の初回からは35回連続無失点。連続イニング無失点のプロ野球記録は58年金田(国鉄)の64回1/3だが、日本ハムでは54年米川泰夫(当時東映)がマークした球団記録に57年ぶりに並んだ。チームはこれで5月28日広島戦から4試合連続完封勝利。連続試合完封勝利のプロ野球記録は昨年7月に中日がマークした5試合連続だが、パでは53年東急(日本ハムの前身)、93年西武に並ぶ3度目のタイ記録になった。また5月26日中日戦の6回からは41回連続無失点。こちらは93年西武の40回を18年ぶりに抜くリーグ新記録を達成した。

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