復帰の小久保 執念の一打「僕が戻って失速するのはあり得ない」

[ 2011年4月23日 17:05 ]

9回、サヨナラ打を放ちガッツポーズで一塁へ向かうソフトバンクの小久保

パ・リーグ ソフトバンク5―4ロッテ

(4月23日 鹿児島・鴨池)
 当たりは決して良くなかったが、前進守備の中堅の頭上を越えた瞬間、ソフトバンクのキャプテン、小久保は高々と両腕を上げた。ソフトバンクの主将小久保が復帰戦でサヨナラ打という最高の結果を示した。「何か夢を見ているみたい。勝ったことが一番」。歓喜の中心にいた39歳に笑みがこぼれた。

 調子の上がらない守護神馬原がリードを守れず、立つとは思っていなかった5打席目。「自分に回ってくる時は走者がいるとき。自分が決めると思っていた」と小久保。今季初安打が、チーム10試合目にして3度目のサヨナラ打となった。

 12日の開幕戦の2打席目で右手親指を剥離骨折し、驚異的な回復でこの日復帰。その間にチームは上昇気流に乗って2位に付けた。「僕が戻ってチームが失速するのは、あり得ないですから」と18年目、40歳のベテランの執念は、抑えが打たれ同点とされた気まずい雰囲気を吹き飛ばした。

 今季初安打で通算2千安打まであと129本。長期離脱なら難しいと思われた今季の達成も可能になってきた。価値ある1本に小久保は「思い出深いヒットになりました」とかみしめた。

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2011年4月23日のニュース