ストライク率77%“別人”松坂4勝目

[ 2010年6月4日 06:00 ]

アスレチックスに先発、6回2/3を3失点で4勝目をマークしたレッドソックス松坂

 【レッドソックス6―4アスレチックス】レッドソックスの松坂大輔投手(29)が2日(日本時間3日)のアスレチックス戦で6回2/3を10安打されながら3失点にまとめ、4勝目を手にした。前回登板で9四死球と自滅した内容から一転、ストライク率は自身過去最高の77%をマーク。別人の姿でチームに3連勝を呼び込んだ。

 「四球を出すくらいなら打たれた方がいい。前回を踏まえて、きょうは積極的にストライクを取っていこうと思った」
 初回に2本の二塁打に加え、スズキにカウント2ストライク0ボールから真ん中のスライダーを左越え2ランされた。「ストライクといっても、真ん中にいっては」と反省したが、信念は揺るがない。4回から5回の先頭打者まで15球連続でストライク。109球中ボールはわずか25球。1死球を与えたが、無四球の内容には「球威にある程度の手応えがあるからこそできたこと」という。球威増に取り組んできた自分の球を信じ、ストライクゾーンで勝負した。
 松坂の頭には、その次の一手も描かれていた。「ストライクを集めれば安打の確率は上がる」と想定し、この登板間はセットポジションの矯正に取り組んだ。「気になる点が多く、バランスが悪かった」。ワインドアップ時よりも下半身が使えず、手投げになっていた。試合前のブルペンでも9割以上がセットからの投球。「(2回から)下半身の意識を変えたら良くなった」。強く意識した点だからこそ、試合中に即座に修正できた。そして、2回以降無失点の粘りを生んだ。
 状態が上がり安打も減れば、さらに長い回を投げることも可能だ。フランコナ監督も「ストライクを投げる投手に不満はない」と笑った。今季は好不調の波が激しい松坂。次回もこの投球を続けることが、首脳陣の信頼を勝ち取る近道となる。

 ≪70%以上は5度目≫松坂がメジャー移籍後、70%以上のストライク率を記録したのは5度目。しかし、過去は70%が3度、71%が1度で、今回の77%が最高。ちなみに71%(65球中46球ストライク)だった08年5月27日マリナーズ戦では4回を4安打3失点で敗戦投手。また、8四球以上を与えた次の試合で無四球の投球を演じた投手は、球団では85年のO・ボイド以来25年ぶりとなった。

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2010年6月4日のニュース