王会長が初視察!早大・大石&斎藤に高評価

[ 2010年4月26日 06:00 ]

試合終了後、囲み取材に応じる王貞治・ソフトバンク球団会長

 ソフトバンクの王貞治会長(69)が25日、神宮球場での東京六大学野球の2試合でドラフト候補勢を視察した。視察に訪れたのは会長就任後初めてで、自己最速の155キロをマークした今秋ドラフト1位候補の早大・大石達也投手(4年)のほか、早実の後輩にあたる早大・斎藤佑樹主将(4年)を高評価。今後も積極的に各球場を訪れ、自らの目で視察する意向を示した。

 学生野球の雰囲気を堪能しつつも、その視線は鋭かった。ソフトバンクの王会長が今秋ドラフト1位候補の早大・大石の投球を真剣なまなざしで見つめた。
 「大学野球はプロの試合前に見たことはあるけど、新鮮だった。大石?速かったね。150何キロ出ていたし。いい球を投げていたし、頼もしい。きょうは走者を置いた場面で失点したけど、今度は走者を背負っていないところを見たいね」
 今年1月5日に会長と兼務で球団が新設した編成委員会の事実上のトップとなる副委員長に就任。球団関係者は「きょうは会長としての立場」と説明したが、地元・福岡大大濠出身で球団が高校時代から徹底マークを続ける大石の投球を見つめる姿には、自然と力が入った。その大石は6回無死一塁、カウント2ボールの場面で緊急救援。不運も重なり3失点で敗戦投手となったが、球速は自己最速、さらに東京六大学史上最速タイの155キロをマーク。打っても左前打を放つ姿に、王会長は「打撃の評価が高いのも分かった」と満足そうに振り返った。
 また、この日は登板機会がなかった早実の後輩・斎藤に対しても高い評価を口にした。「学校の後輩でもあるし、本来は佑ちゃんを見たかったけどね。きょうは見ることができなくて残念だけど、制球がいいし、打者心理も読めて試合をつくれる投手」と評した。
 王会長は編成の責任者として、今後も積極的に球場を訪れる予定で「今年はドラフト候補がたくさんいるから、最終的な決断に向かっていくために自分の目で確かめたい。高校野球にも行きたいと思っている」と意欲的に話した。

 <慶大・江藤新監督にエール>王会長は66年から3年間、同じ巨人のユニホームを着てプレーした慶大・江藤新監督にもエールを送った。この日、慶大は法大を3―0で下したが「はつらつとやっていて、巨人で一緒にやった者としてうれしかった」と母校のベンチで指揮を執る元同僚の姿をまぶしそうに見つめた。

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2010年4月26日のニュース