5度の守備機会で無失策も…中田“やっちゃった”

[ 2010年2月10日 06:00 ]

紅白戦の5回無死満塁、糸井の打球の目測を誤りボールを追う中田

 やっちまった…。日本ハム・中田が9日、紅白戦に3番・左翼としてフル出場。注目の外野守備は5度の守備機会で失策こそなかったが、記録に表れないミスを犯した。

 5回、糸井の打球が頭上を襲った。まずは左中間へ後退。ところが左打者特有の左翼線へ切れる打球に、慌てて体を切り返したが、今度は上空を舞う海風を計算していなかった。「打球判断と風の確認といった基本的なことができなかった」。打球は伸びずに押し戻され、中田は右往左往。「うまく追えば捕れた」。最後はあと一歩が足りなかった。
 外野手デビューとなった8日の紅白戦では守備機会0。「外野では飛んでこいと思ったら飛んでこなかった」。そんな願いを神様が聞いてくれたが、風の影響を受ける打球判断で課題を残した。
 梨田監督は「スローイングを含めて70点。でも、外野手は99%守備を成功させなきゃいけない」と甘めだったが、連日の特守でマンツーマン指導してきた清水外野守備コーチは「50点。がむしゃらにボールを追っているだけ」と辛口の評価だった。もっともファンは温かい。2回、紺田の平凡な飛球を中田が捕球しただけで、大きな拍手がわき起こった。
 大阪桐蔭で投手兼外野手だった中田だが「高校時代は何も考えず飛んできたボールを捕ればいいだけだった」と、アマレベルとの違いを痛感している。バットでは6回無死一塁から右中間二塁打を放ち、白組唯一の打点を叩き出したが「守備ができなければ試合に出られないし、たくさん練習することで感覚を磨くしかない」。三塁、一塁とコンバートを経て、勝負の3年目。チームの外野は昨季そろってゴールデングラブ賞を獲得した稲葉、糸井、さらに過去3度受賞の森本ら12球団で一番層が厚い。その中でも、中田は外野手として生き抜く覚悟を決めている。

 ▼ソフトバンク高島スコアラー 1つ(ミスを)やっていたね。1試合だけじゃ実力は分からないけれど、今のうちにミスはしておいた方がいいんじゃないの?

 ▼ヤクルト角編成担当 違う方向へ走っていったのだからうまいとは言えない。でも守備は受けただけうまくなるからね。

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2010年2月10日のニュース