46歳最年長、工藤が“大トリ”で初ブルペン!

[ 2010年2月10日 06:00 ]

汗を飛ばしながらブルペンで投げ込む工藤

 16年ぶりに古巣に復帰した西武・工藤公康投手(46)が9日、宮崎・南郷キャンプで初めてブルペン入りし、立ち投げを含めて79球の投球練習を行った。プロ29年目にして初の中継ぎ調整のキャンプとなったことから、今後はブルペンでの連投も視野に調整を続ける意向を示した。

 29年目の2月9日。楽しみにしていた初ブルペンで、46歳の工藤が元気な姿を見せた。立ち投げ35球で肩を温めると、ブルペン捕手が片ひざをついた状態で44球。大粒の汗を飛ばしながら、カーブやカットボールも織り交ぜた。貫禄の投球で12球団の1軍キャンプに参加している233投手の中で、大トリを飾った。
 「第2クールで1回は(ブルペンに)入れたらと思っていた。(力は)7割くらい。“投げた”というだけですね。例年ほとんど第1クールに入っていたことを考えれば多少遅れているとは思いますけど、下半身が安定しているから悪くはないかな」
 これまでの2月は先発投手として過ごしたが、今年は29年目で初めて救援投手として迎えた。「球数を決めるよりも、(状態が)いいなと感じれば3、4回(続けて)入るかも。シーズンに入ったら毎日投げないといけないですから」。これまでは投げ込み日をつくるなど先発投手としての調整を行ってきたが、今キャンプでは連投に備えた調整法を試していく。
 昨年途中から中継ぎを経験したとはいえ、キャンプでの調整は未知の世界。それだけに現役時代に中継ぎのスペシャリストだった橋本投手コーチとは、頻繁に意見交換をしている。同コーチは「調整法は任せているけど、中継ぎは毎日投げてもいいかなと思う。悪いときにいかに低めに投げられるかだから」と連投での調整が理想とした。
 傾斜から投じることで、自身の課題を浮き彫りにする作業は変わらなかった。「右足のつき方と、カーブの時に腕が体から離れすぎる点。右足の粘りと右腕の使い方と、リリースポイントです」と初ブルペンでも、いきなり5つのチェックポイントを挙げた。
 渡辺監督は「ホッとした。下半身の使い方は全然変わっていない。左投手のお手本。今月の最後で実戦登板ができるかも」と、26日から巨人との3連戦(練習試合、オープン戦)で中継ぎ起用する可能性も示唆した。「自信の持てる調整をして実戦に絡んでいければ」と工藤。雄星が卒業試験のため不在の中、28歳差の現役最年長左腕の存在感が光った。

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2010年2月10日のニュース