日本ハム入りした元阪神の助っ人 糖尿病に負けない!

[ 2010年2月1日 10:27 ]

 今季から日本ハムに新加入した元ブレーブスのバディ・カーライル投手(32)とボビー・ケッペル投手(27)の入団会見が31日、沖縄・名護市内のホテルで行われた。01、02年に阪神でプレー経験のあるカーライルは1日からの沖縄キャンプを前に昨年、糖尿病を患ったことを告白。ハンデを抱えながらも先発としてチームの日本一を誓うと同時に、同じ病気を抱える子供たちに勇気を与えるための慈善活動の夢も明かした。

 背番号12のユニホームに身を包んだカーライルは無数のフラッシュを浴びながら満面の笑みを見せた。待ちに待った8年ぶりの日本球界復帰の会見だ。「昨年の日本シリーズの映像もインターネットでチェックしている。選手たちの記録を見ても素晴らしいチームだ。自分で自分をコントロールできることは限られているが、一生懸命プレーすることで結果は出ると思う」。メジャー通算11勝。日本でも01年阪神で7勝をマークした経験もある。新外国人だがこんなキャリアがあるからこそ、球団は先発ローテーションを任せられると判断して獲得した。
 08年にブレーブスの中継ぎとして45試合に登板したが、09年はわずか16試合に終わった。実は昨年4月に体調を崩すと、5月に糖尿病であることが発覚した。それでも8月頃に体調が回復すると試合ではインスリン注射を打ちながらマウンドに上がった。「毎日10回は血糖値を測定するし、必要なときは自分でインスリン注射も打つ。でも今はコンディションもベストだよ」。抜群の制球力と威力あるカットボールが武器の右腕は、糖尿病をハンデとは思っていない。
 米国ではかなわなかった夢もある。同じ病気に苦しむ子供たちに勇気を与えたい。「5~7歳ぐらいで同じ糖尿病に苦しんでいる子供たちに自分の姿を見てもらいたい。病気になってもプロで活躍できるんだよってね」。古巣である阪神の岩田が同じ1型糖尿病を抱えながら活躍していることを知ると「ぜひ、会って話をしてみたい」と言う。先発投手としてチームを日本一に導くところを球場で小さなファンに見てほしい――カーライルにとっては異国での福祉活動も目標のひとつとなる。

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2010年2月1日のニュース