黒髪の藤井が初交渉!8日に巨人入りへ

[ 2009年12月4日 06:00 ]

黒髪で交渉に臨んだ藤井秀悟

 日本ハムからFA宣言した藤井秀悟投手(32)が3日、都内で巨人とFA交渉を行った。具体的な条件提示はされなかったが、藤井は茶色だった髪を黒く染めて“ジャイアンツ愛”を猛アピール。8日に行われる第2回交渉で金額など条件提示を受け「巨人・藤井」が誕生する見込みだ。V4を狙う原巨人に新たに先発左腕が加わる。 

 40分の交渉を終えた藤井はさわやかな表情を浮かべた。真っ黒な髪。長かった襟足も切り、これまでのやんちゃなイメージは消えていた。
 「しっかりした姿を見せたかった。巨人に入ることができたら身だしなみからしっかりやりたい」。巨人には創設者の故正力松太郎氏の「巨人軍は常に紳士たれ」の遺訓がある。ひげや茶髪はご法度。藤井自身も「凄く伝統があって、厳しい球団」のイメージを持っていただけに“紳士たれ”をアピールしたのだ。
 11月9日に国内移籍を目指してFA宣言したが、どこの球団からも正式なオファーは届かなかった。日本ハムも再契約の意思はない。巨人も獲得予定はなかったが、清武球団代表が知人から藤井が悔し涙を流している話を聞き、救いの手を差し伸べた。「規律が一番厳しく競争の激しいところであえてやりたいんです。いい背番号もいらない」と訴えた藤井に、同代表も「相当な決意で一からやるという気持ちを感じた」と好印象。交渉中には原監督から電話があり「君のいいところは知っている」と言われた藤井は感激していた。8日の第2回交渉で金額と背番号を提示され、巨人入りが決まる見込みだ。
 ヤクルト時代の巨人との対戦では01年の年間5勝など計13勝。今秋の日本シリーズでも第5戦で7回無失点に抑え“Gキラー”健在を見せつけた。抜群の制球力を誇り、メジャー挑戦する高橋尚に代わる先発左腕として期待がかかる。「巨人は投げていて一番力が入るぐらい強いチーム。僕もFA宣言して一からやりたかったし、もっと向上心を持ってやりたかった。そういう意味で巨人に入りたかった」。打倒・巨人からの華麗なる転身。黒く染めた髪がその第一歩となった。

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2009年12月4日のニュース