新境地開き、現役続行!47歳の来季もマウンドへ

[ 2009年12月4日 17:11 ]

 プロ野球の現役最年長、工藤公康は47歳となる来季もマウンドに登る。横浜を戦力外になり、古巣西武に復帰。「40半ばを超えてもバリバリできる。そういうものを先駆者としてつくっていきたい」と挑戦する心は衰えを知らない。

 今季初登板で危機に陥った。4月8日の巨人戦、4本塁打を浴びるなど8点を失い、翌日2軍落ち。前年は24年ぶりに未勝利。復活を印象付けたかったマウンドで、逆に限界を感じさせた。陰で支え続けてきた雅子夫人は「しばらくは声も掛けられないくらい落ち込んでいた」という。
 しかし、ベテラン左腕は新たな活路を見いだす。約1カ月後、中継ぎとして1軍に戻り、5月25日の楽天戦では勝利投手に。本人は「リリーフ投手だから勝ち星はおまけ」と受け流したが、雅子夫人は「また一つ山を登ったかな」とたたえた。
 工藤獲得にあたって西武は「往年の力はないが、短いイニングなら十分いける」と判断した。プロ28年目で新境地を開いたことが、現役生命を永らえることにつながった。
 将来はトレーニング論や運動生理学を専門的に学びたいという工藤。「現役はやりたくてもやれなくなるが、研究は後からでもできる。選手を続けることで見えることがある」と現役にこだわる。
 西武への入団発表直前、「新しい背番号のイメージはある。来年は47歳になるけど、そこまで頑張るという意味もあってね」と話していた。発表された番号は、誕生日(5月5日)などにちなんだ「55」だった。

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2009年12月4日のニュース