ミラクルツインズ！大逆転地区Ｓ切符！

タイガースとのア・リーグ中地区の優勝決定戦で、１２回にサヨナラの生還をするツインズのゴメス（２２）と、喜ぶ選手たち

　ツインズが史上初のミラクル優勝でプレーオフ最終切符を手にした。１６２試合をタイガースと同率の８６勝７６敗で終えて迎えた優勝決定戦で、延長１２回の末にサヨナラ勝ち。残り４試合で３ゲーム差からの逆転は大リーグ初の快挙となり、地区シリーズでのヤンキースとの対戦を決めた。

　ツ軍は９月６日の時点でタ軍に７ゲーム差の２位。昨季の優勝決定戦でホワイトソックスに敗れた雪辱を果たしたガーデンハイアー監督は「最高の試合。どちらも最後まであきらめずに戦った」と振り返った。３回に３点を失ったが、じわじわと差を詰めた。途中出場でサヨナラ打を放ったカシーヤは今季年俸４２万７５００ドル（約３７６０万円）。８番手でメジャー初勝利のケッペルは最低年俸の４０万ドル（約３５２０万円）と、伏兵が大舞台で活躍した。この日も２安打し、イチローに１分３厘差をつけて２年連続３度目の首位打者に輝いたマウアーは「今までプレーした中で最高の試合の１つ。でもこれが終わりじゃなく始まりだということは、誰もが分かっている」と感慨深げに話した。
　ツ軍は来季から天然芝球場「ターゲット・フィールド」を使用するため、メトロドームは今季限りで本拠地として２８年の歴史に幕を閉じる。この日はレギュラーシーズン最多の５万４０８８人の観衆が詰めかけた。
　休養日もなく、劇的な優勝から２１時間後にはヤ軍との地区シリーズ初戦がプレーボール。シャンパンファイトの余韻も冷めやらぬまま、敵地へ飛び立ったガーデンハイアー監督は「この勢いで乗り込みたい」と力強く言い切った。
　▼ミネソタ・ツインズ　１９０１年ア・リーグ創設時にワシントンに誕生したセネタースが前身。２４年にワールドシリーズ（ＷＳ）初制覇し、２５、３３年にリーグ優勝した。６１年ミネアポリスに移転、ツインシティーにちなみツインズと名乗る。８７、９１年に強打者カービー・パケットらを軸にＷＳ優勝を果たした。球団削減の対象となる危機を２００２～０４年の地区優勝で乗り越え、０６年も地区優勝。本拠地球場はメトロドーム。