ラズナー変身!日本式で1失点無四球完投

[ 2009年4月13日 06:00 ]

<楽・西>完投勝利のラズナーは試合後ファンとハイタッチする

 【楽天4―1西武】本拠地恒例の勝利の万歳三唱。楽天・ラズナーはキョロキョロしながら両手を上げた。3安打1失点完投で来日初勝利。「完投はメジャーでもない。僕をファンにより知ってもらう機会。凄くいいことだと思うよ」。ヤンキースタジアムにはない、日本式のお立ち台もやみつきになりそうだ。

 失点は2回、中村に浴びた左越えソロのみ。7回まで1安打と、完ぺきに抑えた。初登板だった5日の日本ハム戦(札幌ドーム)は、4回に6連打など7安打で6失点KO。変身のきっかけは“日本式”へのモデルチェンジだった。
 「日本の打者について話し合ってきょうに備えた。スライダーを教わってすぐ使ったけど、それも良かった」。KOの翌日、佐藤投手コーチに教わった新球と、ボール球の使い方を生かした。佐藤コーチは「ストライクを投げたがるのは外国人特有。もともと制球はいいし、そうなると打者は楽」と説明。初登板は60球のうちボールは30%の18球で、打者18人で初球ボールは3割の6人。この日は116球中ボールは39・7%の46球、打者30人に対し半数の15人に初球ボールで入った。
 「藤井さんの方が日本の打者の打ち取り方を知っている。どの球も良かったけど何より配球が良かった」。ボール増でも無四球で、3ボールも2度だけ。元ヤンキースのローテーション投手の肩書はだてではなかった。
 4回、栗山の一ゴロの際に一塁・中村紀と交錯し、右足首をひねりながらも完投した右腕を野村監督も絶賛。「やっぱり制球力。スピードはいらん。みんな参考にしてくれればいい。闘争心もある。打者に向かっていくから四球もない。3連敗しないでよかった。この1勝は大きな1勝。相手が西武だけにね」。満開の仙台の桜の中で楽天が単独首位に返り咲いた。

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2009年4月13日のニュース