虎に孝行息子!天の母に贈る石川プロ1勝

[ 2008年9月23日 06:00 ]

初勝利の石川(右)は藤川に祝福され、ウイニングボールをうれしそうに掲げる

 【阪神3―2横浜】阪神を救ったのはプロ初先発のルーキー右腕と守護神の“熱い心”だった。敗れれば首位陥落だった危機を回避。この1勝の持つ意味はとてつもなく大きい。

 「これからはもう楽なゲームなんてない。しんどいゲームでも1つずつ勝って、積み重ねるしかないんやから」。岡田監督は淡々と振り返る。
 プロ初先発の石川の踏ん張りが流れを呼び込んだ。140キロ台の直球に、スライダーとフォークボールを織り交ぜ3回2死までノーヒット。4回に2ランを被弾も踏ん張った。5回2死満塁では4番・村田を146キロの直球で見逃し三振に切って取った。初先発での勝利は昨年の小嶋に次いで球団6人目の快挙。「連敗を止められて良かった。プレッシャーはあったけど、投げられる喜びの方が大きかった。ウイニングボール?亡き母にささげたい」。お立ち台で初々しく答えた。
 アッチソンが2回を無失点に抑えると、岡田監督は「行けます」と登板志願した藤川を今季初めて8回頭から投入した。「5回からイメージはできていた」と話す守護神は2回をぴしゃり。34セーブ目をマークして横浜戦連敗も6で止めた。
 9月中に残された試合は6。10月に入ると改修工事が始まるため、甲子園で優勝決定の可能性はなくなったが、藤川は「残り13試合にシーズンが凝縮されている。面白いでしょ」と笑った。仕切り直した阪神が3年ぶりのリーグ優勝へ再スタートをきった。

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2008年9月23日のニュース