ナイン一丸 15点でノムさん誕生祝い

[ 2008年6月30日 06:00 ]

<ソフトバンク・楽天>誕生プレゼントのウイニングボールを岩隈(右)からもらう野村監督

 【楽天15―2ソフトバンク】楽天・野村克也監督が29日、73歳の誕生日を大勝で飾った。ソフトバンク戦で打線が球団新記録の20安打、今季最多15得点の大爆発。主砲の山崎武司内野手(39)は先制11号2ラン、12号ソロと2発の祝砲を打ち上げた。投げてはエース岩隈久志投手(27)が7回を2安打無失点。8連勝でハーラー独走の12勝目。ナインが一丸となって白星を贈った。

 ケーキとラジカセが運び込まれた三塁側ベンチ奥の選手サロンに、野太い歌声が響いた。球団関係者が全員集合した誕生日パーティー。重低音の「ハッピーバースデー」に野村監督は、照れ笑いしながら感謝した。
 「長いこと監督やってるけど、こんなの初めてや。過分すぎるくらいプレゼントをいただいていうことありません。いい誕生日をさせていただきました」
 記念日を祝い、打線が大爆発した。火をつけたのは主砲・山崎武だ。2回無死一塁から5月29日以来1カ月ぶりのアーチとなる先制左中間2ラン。4回には2打席連発のソロをバックスクリーン右へ運んだ。さらに5回は先頭で左翼フェンス直撃の二塁打を放ち一挙6点を演出。昨年5月2日にも2発をお見舞いしているソフトバンク・和田から戦意を奪うと、主砲に負けじとナインも安打を連ね、終わってみれば20安打の球団新記録を樹立した。山崎武は「久しぶりのホームランで感触忘れてたよ」と話したが、野村監督は「山崎が火をつけた。見事なホームラン、2発とも。3本目も他の球場なら行ってる」と目を細めた。
 試合前、沙知代夫人からの祝福電話で、都内の自宅にお祝いの花が多数届いていることを知らされ「花はうれしいんだけど、処分に困るよな」とうれしい悲鳴を上げたが、白星ならいくらもらっても困らない。連勝での貯金2に「よく勝ち越せた。仙台に帰って1つでも2つでも貯金を増やせたらと欲深いことを考えております」とニンマリだ。
 大切にするチームの和を再認識した誕生日パーティーで、野村監督はナインに告げた。「白星はなによりのプレゼント。ただ、まだ目標は先にある。日々、一戦一戦、優勝目指して頑張っていきましょう」。72試合目の折り返しで結束力を高めたチームが、さらに上を目指す。

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2008年6月30日のニュース