死闘22回●…井口の一番長~~~い一日

[ 2008年4月19日 06:00 ]

パドレス―ロッキーズ戦の延長22回を示すペトコ・パークのスコアボード

 【パドレス1―2ロッキーズ】ロッキーズは17日(日本時間18日)敵地サンディエゴで行われたパドレス戦に延長22回の末、2―1で勝利。93年8月31日のツインズ―インディアンス戦と並ぶ大リーグ史上9番目に長いイニングの試合を制した。試合時間は6時間16分で、試合が終わったのは東海岸の最初のナイターが終わってから6時間41分後。なお、パドレス・井口は日本人最長の22イニングフル出場、日本人最多タイの1試合9打席に立ったが、7打数無安打に終わった。

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 午前1時21分。わずか数百人になったサンディエゴファンも、通常なら代打が送られるパ軍の中継ぎ左腕ラッシュが見逃し三振に倒れると、安ど感たっぷりの歓声を上げた。延長22回、6時間16分。大リーグ記録の1920年5月1日の26回には及ばなかったが、死闘にピリオドを打つ中前打を放ったロ軍トゥロウィッキーは「長くプレーしたから足は痛いし、よれよれ。負けるより勝った方が全然いいけど」と苦笑いを浮かべた。
 序盤はエース同士の意地の投手戦。パ軍ピービが8回を4安打11奪三振に抑えれば、ロ軍フランシスは7回を3安打無失点と張り合った。延長14回にはロ軍がホープの押し出し四球で一時勝ち越したが、その裏にパ軍がすぐさま同点。決着がつくまで両軍計42選手が出場し、計15投手での総球数は659を数えた。最終回は通算350勝をかけ、18日のダイヤモンドバックス戦に先発するパ軍マダックスが準備するほどベンチには選手が残っていなかった。客席では7回表と裏の間に体をほぐす「セブンスイニング・ストレッチ」が延長14、21回にも行われた。
 総力戦の末、勝利をつかんだロ軍ハードル監督は「選手には16回ぐらいに“世の中にはわれわれより苦しんでいる人がいるんだ。だから結果は気にせず楽しもう”とゲキを飛ばした」と感無量の面持ちだ。それでも敗者には疲労感しか残らない。「みんなが忘れられない試合になったのは確か」。パ軍ブラック監督がしわがれ声で話すと、日本人最多タイの1試合9打席に立った井口は「勝つと負けでは疲労が違う」と肩を落とし、ジャイルズも「願わくば次は9回で終わりたい」と足取りは重かった。

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2008年4月19日のニュース