坂だ!亀だ!暴れまくった巨人新1、2番

[ 2008年4月19日 06:00 ]

<広・巨>猛打賞でダブルヒーローの亀井(左)と坂本は「グー」

 【巨人5―1広島】巨人は18日、広島戦で打線を大幅に組み替え、9試合ぶりの2ケタ安打となる14安打5得点の快勝。プロ初の1番に入った高卒2年目の坂本勇人内野手(19)、2番の亀井義行外野手(25)の若手コンビが、そろって3安打を放って連勝に貢献した。ラミレス、クルーン、グライシンガーらを補強しながらチームは開幕から低迷していたが、新打線の目玉となる若武者2人が勢いをもたらした。

 打線復活を予感させる2発の快音が響いた。4回だ。相手の失策で1点を先制し、なお2死一塁。ここで開幕から欠けていた“つながり”が生まれた。19歳で新1番に抜てきされた坂本が右前打で一、二塁とすると、続く亀井が左越えに2点三塁打。“坂亀コンビ”が起爆剤となり、チームに白星を呼び込んだ。
 坂本は3回に初球を左前打、7回も初球を中前に運んでプロ初の猛打賞。亀井も3安打をマークして2人で計6安打3打点だ。肩を並べてのヒーローインタビュー。坂本は「打順は気にせず積極的にいった。あす(19日)もフレッシュにプレーしたい」。亀井も「試合前、2人で“1、2番で盛り上げよう”と話していたので結果が出てよかった」と声を弾ませた。
 快勝劇の“脚本家”は原監督だ。1番で8本塁打の高橋由を4番に配置転換。代役に高卒2年目ながらチームで打率トップの坂本を据え、亀井との1、2番コンビが機能した。前カードの中日3連戦は上原、内海の乱調と貧打が重なって負け越し。午前中、広島に向かう名古屋駅のホームでは2試合連続1得点の打線について「うちは“1点打線”。広島とは1、2点勝負」と苦笑していた。フタを開ければお家芸の一発こそなかったが14安打5得点。借金を3に減らして「全体的に躍動感があった。今季のベストゲーム」とご満悦だ。
 今季2度目の連勝も、まだ成績は7勝10敗1分け。打線も完調とは言い切れない。この日、相手の警戒心をあおるため、原監督の希望で伊原ヘッドコーチが今季初めてコーチボックスに立った。西武時代の86年以来の一塁コーチで伊原ヘッドは大声でナインを鼓舞。“何かを変えよう”。指揮官の思いが白星となって結実した。

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2008年4月19日のニュース