松井秀 デビュー戦と同じ場面で決勝打

[ 2008年4月3日 06:00 ]

<ヤンキース・ブルージェイズ>7回1死、満塁、松井秀喜は勝ち越し打となるニゴロを放ち、併殺を免れる為、必死に一塁へ駆ける

 【ヤンキース3―2ブルージェイズ】ヤンキースの松井秀喜外野手(33)が1日、仕切り直しとなったブルージェイズとの開幕戦で決勝打を放ち、ジラルディ新監督に初勝利をもたらした。同点の7回1死二、三塁。前打者ポサダが敬遠されて満塁。難敵ハラデーの初球、外角低めの150キロ高速シンカーをシンでとらえた。併殺狙いの二塁手が追いつくが、鋭い打球がグラブをはじく。一塁走者が二塁で封殺される間に、三塁からロドリゲスが決勝のホームを駆け抜けた。

 「思い切り5年前を思い出しました。結果は全然違いましたけど。悪い気はしないです。自分の打点で勝ったんですから」。メジャー1年目の03年、天候による中止で1日ずれて本拠地開幕戦を迎えた。「デジャビュが起きたらいいね」と満塁弾を放った当時の再現を誓っていたが、まさに同じ場面。「前の打者が敬遠されたところまで一緒」と笑ったが、貴重な一打という点では同じだ。
 オープン戦も含めた結婚後初打点により、チームは現ヤンキースタジアム最後の開幕戦を白星で飾り、98年から本拠地開幕戦11連勝。45~54年のパイレーツを抜き、大リーグ新記録を打ち立てた。夫人の手料理による和定食を平らげ出陣した松井は「ここじゃ鯛の尾頭付きとかは手に入らないけどね。やっぱり日本人は和食で力がわく」と新生活の一歩も切った。
 併殺を防ぐため一塁へ全力疾走した右ひざは、悲鳴を上げなかった。手術から完全復活を目指すシーズンが始まった。

続きを表示

2008年4月3日のニュース