ノムさん采配的中!球団史上初の6連勝

[ 2008年4月3日 06:00 ]

<楽天・ロッテ>球団新記録の6連勝に楽天ナインが笑顔でタッチを交わす

 【楽天6―3ロッテ】もう春の珍事とは言わせない。楽天は2日、ロッテ戦(Kスタ宮城)に快勝し、球団新記録となる6連勝。球団創設以来最多の貯金2を手に入れた。ヒットエンドランあり、スクイズあり、ち密な野村流スモールベースボールがサク裂しての快進撃。3年契約最終年に開花しつつある「考える野球」に野村克也監督(72)もご満悦だった。

 素直じゃないのは言葉だけだった。何をしゃべってもほころんでしまう口元。9回の2失点にブツブツ言いながらも野村監督の顔は笑っていた。
 「きょうは不機嫌だよ。勝てばいいってものじゃないよな。やっぱり、ぼやきは永遠なり。勝ってぼやき、負けてぼやき。気持ちよく帰れる日はいつの日ぞ」
 72歳のぼやきは間違いなく采配的中の照れ隠し。野村流「考える野球」が随所でさく裂した。
 (1)初回無死一塁。高須が初球、バスターエンドランで三遊間を破り無死一、二塁 ロッテがバントシフトを敷くのを逆手にとった積極策。「シフトはセカンドが一塁、ショートが二塁に入る。三遊間が空くから外角だったけど、引っ張った」と高須。フェルナンデス、山崎武の連続二塁打での4点先制につながり指揮官は「いつもやらないことをやろうと思った。うまく決まった」としてやったりだ。(2)4―1の6回1死三塁から嶋のスクイズが成功 「あそこのダメ押しは効果的だった」と野村監督。(3)6回1死二塁。二塁走者・嶋が三盗 嶋は「シコースキーがクイック(投法)じゃないときは行っていいというサイン」と説明した。(4)6回1死三塁。渡辺直がスクイズもウエストされて空振り。だが、三塁走者・嶋が好判断で帰塁 「キャッチャーが立つのが早かったので戻れた」と嶋。指揮官は「ナイス判断。あの辺は嶋もキャッチャー。外されるかなという頭があった」と渡辺直の中犠飛につながった好判断を褒めた。
 2月の久米島キャンプでは2年ぶりに監督ミーティングを復活させた。だがここ最近はスタッフミーティングの時間が短縮傾向。「選手ができているから確認することが少なくなってきている」とコーチ陣は口をそろえる。開幕4連敗から球団初の6連勝で巻き返し、球団最多の貯金2。「これが野球。巨人でも4連敗するんだもんな」と野村監督。ソフトバンクが勝ち、首位奪取はお預けになったが「請う、ご期待!」と余裕いっぱいに言い切った。

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2008年4月3日のニュース