ソフトバンクが2戦連続サヨナラ勝ち

[ 2008年3月22日 17:55 ]

11回、ソフトバンク2死満塁に代打本間が中前にサヨナラ打。投手は松本

 【ソ5―4楽】ソフトバンクが開幕から2試合連続のサヨナラ勝ち。延長11回2死満塁から代打本間が中前打を放った。4番手のニコースキーが初勝利。楽天は1点リードで迎えた9回にドミンゴが同点打を浴び、延長11回に松本がつかまった。

 ≪修羅場をくぐって来た男≫一打サヨナラの好機に代打で登場したのは、開幕戦で2三振を喫した本間だった。ベテランの中前適時打で、パ・リーグでは19年ぶりとなる、開幕から2試合連続のサヨナラ勝ち。35歳は「信じられない。たまたまバットに当たってくれた」と声を上ずらせた。
 開幕戦ではプロ12年目の柴原が逆転サヨナラ3ラン。古参たちの活躍ぶりを、王監督は「だてにそれだけプロの飯を食っていない。いろんな修羅場を経験しているから」と褒め称えた。
 1点を追う9回2死三塁から同点に追いつき、延長に持ち込んだ試合。救援の3投手が7回以降を無安打に抑えて流れを引き寄せた。抑えの馬原が故障で不在の中、3回を投げた左腕ニコースキーは「中継ぎ陣がお互いにサポートして、いいケミストリー(調和)がある」と一体感を強調する。
 王監督が「集大成」と位置付ける1年。殊勲の本間は「ベンチでの監督の姿が、今までと違う。これだけ気合が入っている監督は初めて」と言った。その指揮官は「本当に、勝負はゲタを履くまで分からないね」と笑った。何かを起こす不思議な力が、今季のチームにあるということだろうか。

 ≪効いた松田の同点打≫同点打の松田は、試合後も興奮気味だった。
 1点を追う9回2死三塁。代わった直後のドミンゴから右翼線二塁打を放った。プレッシャーのかかる場面だったが「チームにあきらめる雰囲気は全くなかった。王監督からは『ホームランはいらない』と言われた」。前向きな姿勢で打席に入り、結果を出した。
 延長11回1死一、二塁では遊ゴロだったが、何とか併殺を免れたおかげでサヨナラに。24歳は「塁上で(サヨナラを)味わえてよかった」。

 ≪マーくん消された初勝利≫昨季、パ・リーグの新人王に輝いた田中は、本調子ではなかったものの、再三招いたピンチで辛うじて踏みとどまり、8回を3失点。1点リードでマウンドを降りたが、救援陣が9回に追いつかれ、今季初登板を白星で飾れなかった。
 150キロを超える速球には力があったが、4四球と制球に苦しみ、1、5回には三塁に走者を置いての暴投で失点。「よく3点で収まった。フォームがバラバラだった」と、勝ち星を逃した不運を嘆くよりも、投球内容を反省する言葉を並べた。

 ≪ノムさん「意気消沈だ」≫楽天にとっては、またしても「魔の9回」となった。4―3で、先頭の多村に対しワンポイントとして小倉を送り込んだが、三塁打でいきなり同点のピンチ。左腕吉崎が左打者の松中と柴原を打ち取ったが、ドミンゴが松田に適時二塁打を浴びた。
 柴原に逆転サヨナラ3ランを浴びた開幕戦に続いて逃げ切りに失敗。延長11回に本間のサヨナラ打で力尽きた。野村監督は「一昨日(開幕戦)の負けがすべて。向こうは勢いづくし、こっちは意気消沈だ」とうなだれた。

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2008年3月22日のニュース