霧馬山「親戚や友達に会うのが一番楽しみ」来週4年ぶりの故郷凱旋へ 夏場所一夜明け会見

[ 2023年5月29日 13:48 ]

大関昇進が確実となり一夜明け会見で笑顔を見せる霧馬山(撮影・前川 晋作)
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 大相撲夏場所で11勝を挙げて3度目の技能賞を獲得し、大関昇進を確実にした関脇・霧馬山(27=陸奥部屋)が千秋楽から一夜明けた29日、東京・両国国技館内で会見を行った。

 大関獲りとして大きな注目を集めながら臨んだ今場所。「場所前から緊張があって、早く始まって早く終わりたいと思っていた。あまり寝られなかったけど10番勝ってからちゃんと寝られるようになった」と気苦労があったことを明かした。前半戦は「ここで絶対負けちゃいけない」という思いから、攻め込まれる相撲や立ち合い変化など消極的な内容も見られた。部屋の鶴竜親方(元横綱)から「硬くなっている。いつも通りの気持ちでいけ」とアドバイスされて発奮。「大栄翔関との相撲(9日目)ぐらいから“立ち合い思い切り当たろう”と」気持ちが切り替わり、昇進を決定づける10勝目を挙げた12日目の貴景勝戦では「大関に寄り切る相撲で勝って一番気持ち良かった」と会心の相撲につなげた。

 千秋楽の取組後には、母国・モンゴルから来日した両親と4年ぶりの再会。「“大関になる”と報告できて、2人とも喜んでくれました。最高でした」。入門直後、慣れない日本語や食事などに苦労していたときに遠くから応援してくれた両親に、一つの恩返しを果たした。

 場所前に師匠の陸奥親方(元大関・霧島)から「上がったら帰ってもいい」と言われており、凱旋帰国は大関昇進が必須条件だった。それを見事に達成。今週末に行われる鶴竜親方と春日山親方(元関脇・勢)の引退相撲が終わってから、新十両昇進を決めた直後の19年2月以来、4年ぶりに帰国できることになった。故郷・ドルノド県はモンゴルの首都・ウランバートルから600キロ離れており、冬には気温がマイナス40度にもなるという寒さの厳しい地域。「夏に帰るのは相撲界に入って初めて。地元で親戚や友達に会うのが一番楽しみ」と目を輝かせた。

 31日には、大関昇進伝達式が行われる。注目の口上は既に練習しているというが「まだ早いと思います(笑)」と明かさなかった。師匠の陸奥親方は「稽古に精進し、大関の名を汚さぬよう、一生懸命頑張ります」。鶴竜親方は「これからも稽古に精進し、お客様に喜んでもらえるような相撲を取れるよう努力します」とそれぞれ大関昇進時に述べている。霧馬山はどんな言葉を使うか、今から注目だ。

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