対馬洋が“入れ替え戦”制して十両残留「意地を出した」 敗れた勇磨の新十両は微妙な状況に

[ 2023年5月29日 09:32 ]

大相撲夏場所千秋楽 ( 2023年5月28日    東京・両国国技館 )

対馬洋
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 十両・対馬洋(29=境川部屋)が幕下・勇磨(24=阿武松部屋)を下して勝ち越しを決めた。

 十両陥落へ後がない西14枚目で7勝7敗で迎えた千秋楽。対して、新十両昇進を狙う勇磨は東幕下5枚目で5勝1敗。“入れ替え戦”の意味合いが強い大一番を制して関取残留を決めた。

 立ち合い思い切って当たっていくと左へ回り込まれて攻め込まれたが、土俵際で残すと相手の巻き替えに乗じて左四つで両まわしを引き付けて一気に走って寄り倒し。さがりを勢いよく引き抜いて気合を込めた。「僕の方が(関取の象徴である)締め込みを巻いている分、意地を出していきたいと思った」。なんとか関取の座を死守した。

 今場所は7日目を終えて1勝6敗と星が上がっていなかったが、後半巻き返して勝ち越し。初場所では4勝6敗から終盤5連勝しており、場所後半になるにつれて尻上がりに調子を上げていく。「番数こなすごとに、後半の方が体が動いて反応できた」。疲れが出てくる頃に調子を上げていけるのは、日頃の稽古の成果。「気持ちに余裕なくていっぱいいっぱい」としていていたが、大一番で本領を発揮した。

 敗れた勇磨は、勝てば新十両決定的だっただけに「こういう状況じゃなくても勝って終わりたかった」と悔しそうな表情。昇進の可能性も残されているため、番付にかかわらず「やるだけやる」と来場所へ前を向いた。

 十両からの陥落は、引退の2人を含めて4~5枠。東西の幕下筆頭で勝ち越した紫雷(31=木瀬部屋)と川副(24=宮城野部屋)、西2枚目で6勝したウクライナ出身の獅司(26=雷部屋)は昇進決定的な状況。残り1枠は、西3枚目で4勝の千代の海(30=九重部屋)か東5枚目で5勝の勇磨か。2人とも昇進する可能性もわずかにある。今月31日に行われる名古屋場所(7月9日初日、愛知・ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議で全てが決まる。

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