渡名喜 日本勢第1号のメダル決めた! 準決勝で“天敵”ビロディド破り決勝へ

[ 2021年7月24日 17:28 ]

東京五輪2日目 柔道女子48キロ級 ( 2021年7月24日    日本武道館 )

<柔道女子48キロ級準決勝>ビロディドに一本勝ちし決勝進出を果たす渡名喜(撮影・会津 智海)
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 柔道女子48キロ級の渡名喜風南(25=パーク24)が24日、準決勝でウクライナ選手のビロディドを破り、決勝進出が決定。延長戦まで及んだ激戦を制し、今大会、日本勢として初のメダル確定となった。

 24センチの身長差に苦しみながらも、渡名喜は形勢逆転のチャンスをうかがっていた。延長戦に入った5分36秒には消極的な姿勢で指導を取られるが、一瞬の隙をついて得意の寝技に持ち込み、6分59秒に横四方固で一本勝ち。銀メダル以上が確定し、同日の決勝戦でコソボ選手のクラスニチと対戦する。

 渡名喜は初戦となった2回戦で、ハンガリー選手のチェルノビツキから、合わせ技による一本勝ちで勝利。続く準々決勝では、リオデジャネイロ五輪金メダルのパレト(アルゼンチン)に腕ひしぎ十字固めで一本勝ちした。勢いに乗った準決勝は、過去1勝4敗と苦手にしてきたビロディドが相手だったが、大舞台で撃破した。

 格闘技好きが高じて小3から相武館吉田道場で柔道を始めた。東京・修徳高3年の高校総体決勝で準優勝。足技と寝技を駆使し、安定感のある柔道で頭角を現した。

 帝京大4年の17年に世界選手権を初出場制覇。谷亮子が君臨した48キロ級はリオデジャネイロ五輪銅メダルの近藤亜美とのライバル関係が続いたが、18、19年の世界選手権銀メダルと実績を積み東京五輪の代表権を射止めた。

 コロナ禍で1年延期が決まった時に「自分の中での変化はなかった。特に気持ちが下がることなく、気持ちを一定に保って準備している」とメンタルの強さを披露した渡名喜。本番でも強心臓で力強い柔道を見せつけ、メダルを確定。決勝では、同級で04年アテネ五輪の谷亮子以来の金メダルへ挑戦する。

 ◆渡名喜風南(となき・ふうな)1995年(平7)8月1日生まれ、神奈川県相模原市出身の25歳。格闘技好きが高じて小3から相武館吉田道場で柔道を始め、東京・修徳高3年の高校総体決勝で準優勝。14年に帝京大に進学し、15年の世界ジュニア選手権で優勝。17年世界選手権で初出場初優勝。18、19年は銀メダル。パーク24所属。得意技は小外刈り、背負い投げ。左組み。1メートル48。

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