笑撃9バーディー 萌寧、自身初首位発進「良くても悪くてもずっと一緒に笑って終わろう」

[ 2019年10月19日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 富士通レディース第1日 ( 2019年10月18日    千葉県 東急セブンハンドレッドC=6675ヤード、パー72 )

単独首位発進に笑顔の稲見(撮影・沢田 明徳)
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 7月のセンチュリー21レディースでツアー初優勝した稲見萌寧(20=都築電気)がツアーでの自己ベストを3打更新する63をマークし、9アンダーで自身初の首位スタートを切った。ツアー初Vを目指す三ケ島かな(23=ランテック)がツアー自己ベストに並ぶ65で首位に2打差の7アンダーで2位。アマチュアの古江彩佳(19)ら6人が5アンダーの3位につけた。

 初めてバッグを担いでくれた奥島誠昭コーチと、時におなかを抱えて笑うほどの珍道中。稲見が練習場で過ごす時のような伸び伸びプレーで派手なバーディーラッシュを見せた。

 「どんなに良くても悪くてもずっと一緒に笑って終わろうねと約束してたので。それが自然になってくれて良かったです」

 出だし1番の第1打を打ち終わった後、手引きカートにくくり付けていたキャディーバッグがガタンと倒れた。この出来事が20歳の笑いのツボを強く刺激した。笑いが収まらないまま1番で2メートルのバーディーパットを沈めたのを皮切りに、4番からの4連続を含む会心の9バーディー。約束通り笑顔で大会初日を終えた。

 ツアー予選会103位から数少ない推薦出場の試合で結果を残し、7月のセンチュリー21レディースでツアー初優勝。その後、疲労と来季のシード権を確定させた安心感から「闘争心が落ちていました」とV争いからは遠ざかった。奥島コーチからは「甘いよ」のハッパ。そこで先週のスタンレー・レディースから目標を「毎週優勝」に切り替え、いきなり首位に3打差の6位と台風による競技短縮がなければと思わせる好結果を出した。

 胃腸炎のため棄権した2週前の日本女子オープン後も38度超の高熱を発しながら練習を休まなかった。闘争心を取り戻した練習の虫は「2勝目は余裕でストレート勝ちしたい」と会見場でも笑顔。残り2日間、最終ホールのバーディーで決めた初Vとは違う独走での完全Vを狙う。

 ◇稲見 萌寧(いなみ・もね)1999年(平11)7月29日生まれ、東京都出身の20歳。10歳の時に父・了(さとる)さんの勧めでゴルフを始める。通信制の日本ウェルネス高1年時からプロツアーに参戦。16年樋口久子・三菱電機で8位。高2から2年間、ナショナルチームで勝みなみらとプレーした。昨夏のプロテストに一発合格。今季は8度のトップ10入りを果たし、現在賞金ランク18位。得意クラブはアイアン全般。1メートル66、58キロ。血液型A。日本ウェルネススポーツ大在学中。

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