常翔学園“低評価”見返す!西Bシードどんじりも夏からチーム力うなぎ上り

[ 2018年12月2日 05:00 ]

<高校ラグビー抽選会>健闘を誓いあう大阪代表の(左から)常翔学園・梁本、大阪朝鮮・李、大阪桐蔭・松山の各主将 (撮影・奥 調)
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 第98回全国高校ラグビー大会の組み合わせ抽選会が1日に大阪市内であり、常翔学園(大阪第3)は30日の2回戦で、米子工(鳥取)―桐生第一(群馬)の勝者と対戦することが決まった。西のBシードの最後の5校目という低い位置付け。大工大高時代を含めて5度優勝のプライドにかけて、前評判を覆す。大会は、27日に花園ラグビー場で開幕する。

 低評価を覆す戦いが始まる。常翔学園は、30日の初戦で米子工―桐生第一の勝者と対戦。3回戦はBシード黒沢尻工(岩手)が予想される。強豪がひしめくブロックが他にあることを考えると、くじ運に恵まれた形だ。だが、ロック梁本旺義主将(3年)は楽観ムードをさえぎった。

 「どこでも良かった。勝ち上がることを意識しているので。相手が決まっても特に何も思っていません」

 大工大高時代から5度の全国優勝を誇る名門は、今大会Bシードに選ばれている。ただし、西に5校あるBシードのうち、最後の1枠で滑り込んだことがこの日、明らかになった。清鶴敏也シード委員長は「京都成章、大阪朝鮮、石見智翠館、尾道で最後の選考になった」と明かした。

 昨年度は初のノーシードで2回戦敗退。今年も一歩間違えれば屈辱的な評価だったのだ。春の選抜大会に出ていないのが最大の理由ながら、夏以降は急激に力を付けている。大阪予選の決勝で昨年度全国Vの東海大大阪仰星に完勝。主将が「伝統の縦への攻撃を磨いた」と自信を見せるように、アタックは大会屈指の威力を持っている。

 けがの功名もある。No・8石田吉平(3年)が7人制日本代表合宿を故障離脱。無傷なら高校生ながら、ドバイなどへ遠征した可能性があったという。現在は痛みも癒え、チームで過ごす。絶対的エースであり、頭脳であり、精神的支柱と一緒に練習することで「僕も支えてもらっている」と、主将はチーム力向上を感じ取っている。ここからさらに一皮むけて、花園を迎える。

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2018年12月2日のニュース