錦織、2年連続4強に望み 2時間23分の激闘でベルディハ撃破

[ 2015年11月18日 05:30 ]

ベルディハ戦でリターンする錦織

男子テニス ATPツアー・ファイナル第3日 シングルス1次リーグA組

(11月17日 ロンドン・O2アリーナ)
 世界ランキング8位の錦織圭(25=日清食品)は、1次リーグ第2戦で同6位トマーシュ・ベルディハ(30=チェコ)を7―5、3―6、6―3で破り、今大会初勝利を手にした。全米オープン以降では初めてトップ10を破り、自己最多だった昨年に並ぶシーズン54勝目(15敗)。19日のロジャー・フェデラー(34=スイス)との対戦に1次リーグ突破を懸ける。

 押し込まれながらも食らいついたバックハンドが、ベルディハの横を通り抜けていった。2時間23分の苦しい勝利をかみしめるように、錦織は何度も右手を突き上げた。

 ベルディハとは実に3年ぶりの対戦だった。「サーブと力強いストロークがあって、1本で決められるパワープレーヤー。粗さはあると思うのでその隙を突いていきたい」。そう話していた錦織のストローク戦での優位は序盤から明らかだった。リターンさえ返せば錦織のポイント。5―5で迎えた第11ゲームでブレークに成功して第1セットを奪った。

 完敗だった初戦のジョコビッチ戦は第1サーブが53%と低迷。左脇腹のケガもあり、十分に練習を積めていなかったのも一因だった。この日のウオーミングアップでもマイケル・チャン・コーチの指導で、トスした左手の位置やラケットの振り抜きの方向など基本的な部分をあらためて確認。第1セットでは確率が66%まで改善していた。

 しかし、第2セットはサーブの確率が50%まで低下。第2サーブを思い切り叩かれると、徐々にストロークまで切れがうせていった。第1ゲームを先にブレークしながらも、第4ゲームの最後をダブルフォールトで落とすと第2セットを奪い返された。

 最終セットも一進一退だったが、第8ゲームをブレークして粘る相手を振り切った。夏以降は不振に陥り、トップ10から勝ち星を挙げるのは8月にナダル(スペイン)を破って以来3カ月ぶり。自己最多となる昨季の年間54勝にも並んだ。ベスト4進出にも近づく大きな1勝。1次リーグ最終戦では、尊敬するフェデラーとの1年ぶりの対戦が待っている。

続きを表示

この記事のフォト

2015年11月18日のニュース