遠藤 左膝「問題ありません」も…踏ん張れず黒星スタート

[ 2015年5月11日 05:30 ]

勢(右)に突き落として敗れる遠藤

大相撲夏場所初日

(5月10日 両国国技館)
 先場所に左膝の前十字じん帯と外側半月板を損傷する大ケガを負いながら、強行出場した西前頭9枚目・遠藤は苦しいスタートだ。元小結の勢に当たり負けすると、すぐに引いて劣勢に。相手の押しを必死にこらえたものの、前に出たところを突き落とされて両手をついた。入門以来、初披露の大銀杏(おおいちょう)のマゲが崩れたまま引き揚げた西の花道。自身の取組が流れるモニターを熱心に見つめると膝の感触について「問題ありません」とつぶやいた。

 負傷後初めて相撲を取った初日5日前に出場を決断。だが、師匠の追手風親方(元幕内・大翔山)が「状態は悪い」と断言するほど万全には遠い。取組前の仕切りの際に左膝をかばうために右膝に重心を掛け、そんきょした姿がそれを物語る。この日の朝稽古でも膝の負担を抑えるために、いつもの場所は行う実戦的な稽古を避けた。

 強行出場に対する批判的な声もあるが、満員御礼のファンからは大声援を浴びた。帰り際に「声援は力になるか?」と問われると「そうですね」と前を向いた。サポーターやテーピングなどは一切つけない主義。出るからには弱音を吐くつもりはない。

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