田仁智 日本ツアー初出場でメジャー制覇、最年少で初の快挙

[ 2015年5月11日 05:30 ]

サロンパス杯優勝カップを手にかわいらしく舌を出す田仁智

女子ゴルフツアー ワールド・レディース・サロンパス・カップ最終日

(5月10日 茨城県つくばみらい市 茨城ゴルフ倶楽部東コース=6550ヤード、パー72)
 韓国ツアー5勝の実力はだてではなかった。首位から出た田仁智(チョンインジ、20=韓国)が3バーディー、4ボギーの73とスコアを落としながらも通算12アンダーの276で優勝を飾った。日本ツアー初出場でメジャー初制覇は史上初の快挙。20歳273日での優勝は大会史上最年少記録となった。4打差の2位に上田桃子(28=かんぽ生命)が入った。
【最終R成績】

 ツヨカワな現役女子大生が歴史をつくった。田仁智は最終18番で50センチのパーパットを沈め、史上初の日本ツアー初出場でのメジャー初優勝を達成。冷静なプレーが持ち味の20歳も「素直にうれしい」と喜びを爆発させた。

 この日は4日間で最も風が強く、アンダーパーをマークしたのはわずかに5人。1番パー5で第3打を右手前1メートルにつけてバーディーを先行させた後、3番でボギーを叩いたが、「ボギーが来ても気持ちを切り替えてプレーすることができた」と大崩れしなかった。韓国にはファンクラブの会員が約2900人いるそうで、この日も韓国からの応援団が「フライング・ダンボ」と書かれた黄色いプラカードを手に声援を送り、田仁智はその応援を力に変えた。

 韓国では8日(金曜日)が両親の日と制定されている。田仁智はコース近くの牛久大仏を訪ね、家族写真を撮るなどつかの間の“家族旅行”を楽しんだ。「リラックスできて、それが優勝にもつながった」。1メートル75の長身美女は日本ツアーでも人気が出そうだが、「同組のイ・ボミさんにも“日本においでよ”と誘ってもらったが、私はまだ大学生。ゆっくり考えたい」と含みを持たせるにとどめた。将来性豊かな20歳。名刺代わりの快挙で、日本にその存在を強烈にアピールした。

続きを表示

2015年5月11日のニュース