美姫SP首位発進も不満 今季自己新ならず

[ 2013年11月24日 05:30 ]

女子SPで演技する安藤美姫

アイスチャレンジ第1日

(11月23日 オーストリア・グラーツ)
 4月の女児出産を経てソチ冬季五輪出場を目指す25歳の安藤美姫(新横浜プリンスク)は女子ショートプログラム(SP)で56・78点をマークして首位に立った。復帰4戦目の安藤は2連続3回転を予定した最初のジャンプが3回転―2回転となり、9月のネーベルホルン杯でマークした今季の自己ベストに3・01点及ばなかった。0・52点差で、コートニー・ヒックス(17=米国)が2位につけた。

 ジャンプも衣装も変更した安藤だが、今季自己ベストに及ばなかった。得点アップを狙い、冒頭にトーループの2連続3回転ジャンプに挑戦。「新しい気持ちでやりたかった」とここまでの今季3戦とは違うコスチュームで舞ったが、勢いが足りず不発に終わった。「練習で跳べていて自信があったので悔しい」と本番で成功させる難しさを痛感した。

 本番リンクでの公式練習が一度もなかったため「氷の感触をつかめなかった」と振り返る。8人が欠場して試合の進行が早まり「ばたばたしちゃった」と集中力も欠いた。演技後、リッツォ・コーチから指摘されたのは精神面の課題だ。同コーチは「どんな状況でもアグレッシブに行け」と厳しい言葉を投げかけた。

 手応えもあった。滑りのスピードは「前よりも出せた」と自己分析し、スピンは得点の取りこぼしが減った。国内より練習環境がいいイタリアで滑り込み、体力も戻りつつある。五輪代表を争う1カ月後の全日本選手権を見据え、フリーでは高得点の3回転ルッツを復帰後初めて2つ組み込む。

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2013年11月24日のニュース