上村会長は続投の意向 IJF会長、強く支持 11日全柔連理事会

[ 2013年6月10日 20:46 ]

 暴力指導問題や助成金不正受給など不祥事が相次ぐ全日本柔道連盟(全柔連)は11日に東京都文京区の講道館で理事会を開く。4月に引責辞任を示唆した上村春樹会長は、助成金の問題を調べる第三者委員会の最終報告を受けていないことなどを理由とし、続投の意向を固めている。関係者によると、辞任を迫る理事はいない。

 来日した国際柔道連盟(IJF)のマリアス・ビゼール会長は10日の記者会見で「上村会長の任務は、問題解決と全柔連を引っ張ること。辞任すれば解決が遅れてしまう」と続投を強く支持した。上村会長はこの後押しが「(決断への)一つの大きな要素になる」と、前向きな姿勢を示した。

 理事会では、山下泰裕理事が責任者を務める「暴力の根絶プロジェクト」から柔道界の暴力根絶に向けたガイドラインや工程表が提出される。初めて登用する女性理事は複数となる方向だが、人選には至らない見通し。内閣府の公益認定等委員会から、一連の不祥事に関する報告書の内容が不十分だとして異例の再報告を要求された問題についても協議する。

 ビゼール会長は一連の問題の最終報告を10月15日までに行うよう全柔連に指示したと明かした。8月のIJF役員改選で自身が会長に再選される見通しと、上村会長を再びIJF理事に指名する意向を明らかにした。

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2013年6月10日のニュース