真央「気持ち高まっている」2年ぶりヨナと激突

[ 2013年3月14日 06:00 ]

世界フィギュアの開幕前日、公式練習する浅田真央

 さあ、宿命のライバル対決だ。フィギュアスケートの世界選手権は、13日(日本時間14日)に開幕。浅田真央(22=中京大)は12日に現地入りし、本番会場・バドワイザー・ガーデンで公式練習を行った。3年ぶりの金メダルを目指す浅田は、2年ぶりに10年バンクーバー五輪金メダルのキム・ヨナ(22=韓国)と激突。14日(同15日)の女子ショートプログラム(SP)を見据え、静かに闘志を高めた。

 必要以上に意識はしなくても、無関心ではいられない。この日、日本勢で一番最後に現地入りした浅田は、本番会場での公式練習に参加。4組目で滑った浅田と入れ替わって、5組目のキム・ヨナがリンクに入る。互いの視線は交錯しない。日本スケート連盟の関係者が、「ヨナ関係の質問はなしで」と異例の通達を出す中、浅田は「昔から注目されているし、いいライバルがいることで成長できることもたくさんある」と静かに口を開いた。

 個人名は挙げなかったが、“いいライバル”が示すのはキム・ヨナに違いない。ともに90年9月生まれの22歳。04年12月のジュニアGPファイナルで初めて激突して以降、同い年の宿命のライバルとして氷上で熱い火花を散らしてきた。シニア国際大会では浅田の4勝7敗。昨季は公式戦に出場しなかったライバルとは、11年世界選手権以来の再戦だ。

 公式練習ではトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に6回連続で挑戦。いきなり激しく転倒した後も1回転半、両足着氷とミスが目立ったが最後に何とか決めた。6位に沈んだ昨季はSP3日前に開催地のフランス・ニースに入ったが、現地で調子を落とした。その反省を踏まえ、今大会はSP2日前の現地入り。ぎりぎりまで日本で調整し、「いい状態をキープできている」と手応え十分だ。

 今季は5戦全勝と無敗の進撃を続け、2月の四大陸選手権ではトリプルアクセルを解禁し、SPで成功させた。今大会もSP、フリーの両方に組み込む予定だ。「世界選手権ということで盛り上がるし注目も高い。自分も凄く気持ちが高まっている」。金ヨ児を撃破した時、3年ぶりの世界一が見えてくる。

 ▽ソチ五輪の出場枠 今大会で国別の出場枠が争われ、上位2人の順位合計が13以内なら最大の3枠を確保できる。順位合計が14~28の時は2枠、29以上になると1枠になる。現時点で日本のソチ五輪代表選考方法は未定だが、来季GPシリーズ、12月の全日本選手権で決定される見込みだ。

 ▼滑走順 女子SPの滑走順が13日、決定し、浅田は最終第6組4番目の全体33番目に演技。キム・ヨナは第3組3番目の全体14番目、鈴木は第5組1番目の全体24番目、村上は6組1番目の全体30番目、最終滑走はレオノワ。

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2013年3月14日のニュース