勇太「優勝意識して」堅首!賞金王へ広げた3差

[ 2010年12月4日 06:00 ]

4番、ティーショットを放ち、風の強さを笑顔で語りながら2打目へ向かう池田

 【日本シリーズJTカップ第2日】賞金ランク3位の池田勇太(24=日清食品)は69にまとめ、通算8アンダーで単独首位を守った。

 池田が3番グリーンに差しかかると、ビュービューと顔を刺す強風が吹き始めた。平均風速は10メートルに達するほどで、ホールアウトまでやむことはなかった。ピンフラッグがはち切れそうな突風も吹き荒れ、パットの時はグリーンの落ち葉を拾うのも一苦労だった。
 「凄い風だったねえ。強烈すぎて対処しきれないよね、普通に考えたら」。風が吹き始めた直後に難関ホールに差しかかる間の悪さもあった。4番パー4は通常営業ではパー5の514ヤード。しかも、真っ向からのアゲンスト。ティーショットは風に戻され230ヤードしか飛ばずに右の斜面へ。ここで5オン1パットのダブルボギーを叩いた。
 6番でも左の斜面に曲げたボールの後ろに枝が挟まり、2打目がチョロとなる不運なボギーがあった。それでも「この風なら仕方ない」と切り替えて難しいパーを拾い続け、「出来過ぎ」という後半に3アンダーで盛り返した。ツアーの精鋭28選手中アンダーパーは8人だけ。その大半が早い時間にスタートした選手だったが、最終組でもスコアを伸ばして2位との差を3打に広げた。
 「あす以降もどうなるかは分からないし、1打でもリードしておくのが有利なこと」。賞金王のためには優勝した上で金庚泰が8位タイ以下になることが必要だが、この日の順位ならばその厳しい条件も満たすことになる。賞金王になれば「日本ツアーの賞金ランク上位2人」の資格で全米オープン、全英オープンの出場権を獲得できる。
 今大会の優勝は賞金王だけでなく、そのまま世界へも通じる道。「優勝というものを意識しての18ホールだった。残り2日間に向けて、バックナインが自信になった」。肩で風切り、このまま首位街道を突っ走る。

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2010年12月4日のニュース