遼くん マスターズ仕様の練習場公開

[ 2009年1月26日 06:00 ]

練習場のオープンイベントに出席した石川遼、豪州産の砂でオーガスタと同じ砂質のバンカーからのショットを放つと真剣な表情に

 石川遼(17=パナソニック)は25日、地元の埼玉・松伏町に造成している私設ゴルフ練習場「遼くんゴルフパーク」(仮称)のオープン記念式典を行った。特別招待での初出場が決まったマスターズ(4月9~12日、米ジョージア州、オーガスタ・ナショナルGC)に向け、オーガスタを想定してつくりあげたバンカーでも試し打ち。マスターズ制覇の夢を後押しする練習環境が出来上がった。

【Go!アスリート石川遼】

 自宅から3キロの場所に居ながらにして、石川はマスターズの厳しさを体感することができた。「この素晴らしい練習環境から、4月のマスターズに飛び出します」とあいさつした後のバンカーショットのデモンストレーション。3度トライしたものの、狙いよりもオーバーしたり、ショートしたり。首をひねった石川は、すくい上げた砂をまじまじと眺めた。

 「砂をすくって粒の小ささにビックリした。あれほど細かい砂で打ったことはない。何百回、何千回と打たないと、今の自分の打ち方では通用しないんだなと思った」

 練習場に5つあるバンカーの1つに、オーガスタに似たオーストラリア西海岸産の砂「フリーマントル」を使用した。白さと軟らかさが特徴で、目玉になりやすい。雨で硬く締まることもなく「クラブのバンス(底付近)を当てる位置が少しでも悪いと距離感が悪くなる」と難しさを説明。4月の初出場で戸惑わないように、ここで攻略の糸口を探すことになる。

 全英オープン用のポットバンカー(つぼのように深く小さいバンカー)も用意した。聖地セントアンドリュースをイメージし「細かいけど貝殻の破片とかが入っていて、水が入ると締まる」(関係者)という新潟の浜砂を使用。国内で使われている愛知・豊田産の砂を使ったバンカーもあり、“世界”が詰まった練習場が出来上がった。

 練習場の敷地面積は約1600坪、総工費は約2000万円。トレーニング施設も併設する。オーガスタと同じ芝「ペンA2」を用いたグリーンを含め、芝が完全に根付くのは来年の春ごろとなる見込みだが、完成後は一部をジュニアゴルファーに無料開放する。「この環境を生かせるかは僕次第」。石川はマスターズに向けてさらにモチベーションを高めていた。

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2009年1月26日のニュース