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【コラム】西部謙司

OA枠の考え方

[ 2012年3月23日 06:00 ]

 五輪代表がロンドン行きの切符を勝ちとるや、ファンの間ではオーバーエイジ枠に誰を選ぶかという話題になっている。OA枠に誰を選ぶか、意見はさまざまだ。

 五輪代表をどう位置づけるかによって、OA枠の考え方も変わってくる。五輪を若手に経験を積ませる場とするか、それとも何が何でもメダルを獲りにいくのか。

 経験の場とするならば、遠藤保仁の起用はありえないと思う。フル代表ですらバックアップが確定していないのに、五輪まで遠藤に頼ってはいけない。扇原貴宏や山口蛍が成長しているし、ザッケローニ監督が“見習い”招集した柴崎岳もいる。

 一方、メダルを狙いにいくなら、予選を戦ったチームの弱点補強を最優先にしなければならない。清武弘嗣、酒井宏樹の右サイドはそのままでいける。トップ下に香川真司が入ると想定すると、左は原口元気、宮市亮、大津佑樹、宇佐美貴史と人材は豊富なのでOA枠を使う必要はない。左SBはシュツットガルトへ移籍するまで予選でもプレーしていた酒井高徳が有力だろう。すると、OA枠を使うポジションは香川を除く縦軸になる。GK、センターバック、ボランチ、センターフォワードだ。6つのポジションのうち、3つにOA枠を使うことになるだろうか。

 あくまで若手の育成を最優先するなら、OA枠を使わないという考え方もある。また、勝負最優先の場合でもOA枠は3つしかないのだから、フル代表につながるように強化を図る程度のものにしかならない。フル代表との関連だけを考えるなら、酒井宏樹を除くDFにOA枠を使って、吉田麻也、今野泰幸、長友佑都を起用すれば、ディフェンスラインはそのままフル代表でも使えそうだ。

 現実的に、誰を呼べるかという問題もある。五輪に招集してしまうと、全くオフがなくなってしまう選手もいるからだ。対戦相手や個々の選手の事情も考慮しながらの人選になりそうだ。(西部謙司=スポーツライター)

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