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ハリルホジッチ監督解任の怪

日本代表監督を解任されたハリルホジッチ氏
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 E−1の韓国戦に大敗したとき、監督解任はありえないと書いたのを覚えている。そのときあげた理由を列挙する。

 (1)代案がない(ハリルホジッチを上回るW杯実績を持つ監督を用意できない)
 (2)テストの親善試合での結果は問えない
 (3)そこまで求心力低下もない
 (4)サッカー観の違いでは解任できない(協会にもともとそれがないので)

 今回解任に至った理由として田嶋幸三会長が説明したのは、(3)の求心力低下だった。ベルギー遠征のウクライナ戦で「信頼関係が逆転した」のだそうだ。求心力の低下は解任理由になりうる。しかし、大会まで約2カ月というこのタイミングでは、よほどのことがないかぎり少し不自然な理由に感じる。

 監督と選手の信頼関係というのは、選手にとって使ってくれる監督は良い監督、そうでなければ悪い監督というのが一般的な基準になる。例外はあるが、だいたいそんなものだ。ハリルホジッチ監督はテストを繰り返していたので主力選手が誰かはわかりにくいが5人は確実だった。川島永嗣、吉田麻也、酒井宏樹、長谷部誠、長友佑都だ。よほどのことがないかぎり本番では先発させたと思われる。さらに大迫勇也、山口螢、原口元気、槙野智章も重用されてきた。これらの選手が監督に明確な不信感を持つとは考えにくい。

 これだけ信頼関係が結べそうな選手がいながら、積極的な支持を得られなかったのはハリルホジッチのミスといえるかもしれない。ただ、協会は選手全員から話を聞いたのだろうか。はっきりと監督不信の選手は何人いたのか。「信頼関係が逆転」とは、不支持派が少し上回った程度に聞こえる。もしそうであれば、不支持の選手をW杯のメンバーに選出しなければ解決する問題にすぎない。おそらく主力メンバーでもないから、そんなに大きな戦力的な影響も出ないはずだ。

 そもそもこの時期に急に低下した信頼関係なら、急に回復する見込みもあったのではないか。さらに、信頼関係が落ちているならそれを修復するのは技術委員の仕事だ。監督解任は技術委員会の失策でもあるわけだが、後任は何と西野朗技術委員長なのだ。技術委員長としての失敗の責任を監督就任で果たすということなのだろうか。技術委員長としては、次の監督を選定しなければならないが、選定したのが自分というのが理解に苦しむ。

 いろいろと腑に落ちないことの多い解任であり、この先新たな事実などが出てくるのではないか。(西部謙司=スポーツライター)

[ 2018年4月11日 19:45 ]

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