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ヨーロッパトップクラブと試合をする意味

親善試合を行ったC大阪とセビリア
Photo By 共同

 ボルシア・ドルトムント、セビージャを招待して親善試合が行われた。ヨーロッパのクラブはオフシーズンなので、この時期はまだトレーニングを始めたばかりだ。コンディションもまだまだでチームとしてでき上がっていない状態である。対戦した浦和レッズ、セレッソ大阪、鹿島アントラーズはもちろんシーズン真っ只中。ホームゲームでもあり、Jリーグ勢にとっては有利な条件ばかりだった。

 ところが、ふたを開けてみればドルトムント、セビージャは随所でJクラブを圧倒した。チームとしてまとまっていなくても個の技量だけで十分だった。その点でスパーリングの相手としてはちょうどよかったかもしれない。

 昨年のクラブワールドカップでは鹿島がレアル・マドリードに食い下がっている。勝負にならないほど差があるわけではない。しかし一方で、個々の能力に歴然とした差があることも事実なのだ。ボールを止める、蹴る、適切なポジションをとる、状況を判断する…そうしたプレーの1つ1つに違いがある。もちろんヨーロッパのトップクラスのチームに比べて個々の能力で劣っているのは当たり前で、彼らと同等にやれる選手ならJリーグにはおらず、向こう側でプレーしている。香川真司はドルトムントに所属しているし、昨季の途中までは清武弘嗣はセビージャにいた。

 Jクラブがヨーロッパ勢との差を詰めるには、ある意味気の遠くなるぐらいの努力が必要だとわかったのではないか。でき上がっているチームが個の能力だけであしらわれてしまっている以上、まず個のレベルを上げないとどうにもならない。しかし、レベルアップした個はヨーロッパに吸い上げられてしまう。そうなると、エース級が抜けてもまだ十分穴埋めができる状態でなければならない。才能が過剰供給されているぐらいでないと差は埋まらないわけだ。外国人選手で穴埋めができるとはいえ、外国人選手の質と量でヨーロッパ勢には到底太刀打ちできないので、やはり自前で何とかしなければならない。

 こうした現状を目の前につきつけられるだけでも、ヨーロッパのトップクラブを招待した価値がある。さらに規模を拡大して、多くのJクラブに対戦の機会を作るべきだ。日程調整は簡単ではないと思うが、あまり意味のないリーグカップを廃止して国際試合の大会に移行してはどうだろうか。ヨーロッパのクラブとしては調整にちょうどいい相手だろうし、Jクラブにとっては刺激になり、観客動員も見込めると思うのだが。(西部謙司=スポーツライター)

[ 2017年7月27日 05:50 ]

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