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愛ちゃん いざ世界1位選手と対戦だ!

[ 2008年8月21日 06:00 ]

女子シングルスでトルコのホウを破って4回戦進出を決め、笑顔の福原愛

 【北京五輪・卓球】さあ再進撃だ。女子シングルスで世界ランク12位の福原愛(19=ANA)は、初戦となった3回戦で同80位のメレク・ホウ(トルコ)と対戦。4―1で快勝し、メダルに届かなかった団体戦のショックを振り払った。21日の4回戦では、世界ランク1位で過去8戦全敗の張怡寧(中国)に挑戦する。

 クロスに放った強烈なフォアハンドが決まった瞬間、エースに笑顔が戻った。シングルス初戦となった3回戦で、ホウを4―1で撃破。初出場だった04年アテネ五輪に並ぶ16強入りを果たし、福原は笑みを浮かべながら声援に応えた。そして、元気な「サーッ」のかけ声とともに、団体戦のショックを振り払った。
 「後ろを見て(団体戦のように)みんながいないのは寂しかったけど、その分、伸び伸びやれた」
 メダルを目指した団体戦は敗者復活トーナメントで格上の香港を撃破しながら、17日の3位決定戦で韓国に0―3完敗。近藤監督は韓国戦後のミーティングで「メダルは獲れなかったけど、香港に勝ったのは下を向く内容じゃない。反省は帰ってからすればいい」とゲキを飛ばした。「心はからっぽ」と団体戦で一度は燃え尽きた福原も、シングルスに向けて立て直してきた。
 「心はもう満タン。きょう(20日)の午前まで不安だったけど、応援が聞こえたりして、どんどんフルになっていった」
 中国・遼寧省出身でトルコに国籍を変更したホウは、世界ランク80位と格下だったが、決して油断はできない強敵だった。同省に武者修行していた小学生時代にともに練習をした経験があり「チームの中で試合をしたら90%は勝てない相手だった」と振り返る。だが、6月の韓国オープンで4―0完勝した好イメージのまま、大一番でも粉砕した。
 21日の4回戦では、8強入りをかけて04年アテネ五輪金メダリストで世界ランク1位の張怡寧と激突する。北京出身の張は8日の開会式で選手宣誓の大役を務めるなど、優勝が義務づけられた大本命。中国で大人気の福原も、張が相手では声援は期待できない。今大会初めて完全アウェーの中で戦うことになるが「当たって砕けろの精神でいきたい」と気合十分。無心でぶつかって、最強のライバルから白星を奪うしかない。

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2008年8月21日のニュース