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【1982年3月】色つきの女でいてくれよ/ザ・タイガース 伝説のGSバンド 期間限定復活

[ 2012年3月17日 06:00 ]

★82年3月ランキング★
1 心の色/中村雅俊
2 ウエディング・ベル/シュガー
3 チャコの海岸物語/サザンオールスターズ
4 い・け・な・いルージュマジック/忌野清志郎+坂本龍一
5 赤いスイートピー/松田聖子
6 色つきの女でいてくれよ/ザ・タイガース
7 君に薔薇薔薇…という感じ/田原俊彦
8 夢の途中/来生たかお
9 情熱・熱風・せれなーで/近藤真彦
10 恋人たちのキャフェテラス/柏原よしえ
注目夢見るSeason/伊藤つかさ
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【色つきの女でいてくれよ/ザ・タイガース】
 82年(昭57)3月17日、東京・九段下の日本武道館は異様な熱気に包まれていた。1960年代のGS(グループサウンズ)ブームをけん引した、ザ・ダイガースが71年1月の解散以来、11年ぶりに武道館のステージに立った。

 ジュリー(沢田研二)をはじめ、アニメソング歌手になったボーカル&ギターのトッポ(加橋かつみ)、俳優に転身したサリー(岸部おさみ=一徳)、シロー(岸部シロー)の兄弟、リードギターのタロー(森本太郎)は、みな30代に。高校で国語の教師になったドラムのピーこと瞳みのるは不参加となったが、懐かしのメンバーが一堂に会すると、期間限定の復活ということも手伝って、1万人以上集まった女性ファンからはあの頃と変わらぬ、いやそれ以上の黄色い声援が送られた。

 デビュー曲「僕のマリー」「シーサイド・バウンド」「君だけに愛を」など、数々のヒット曲に混じって披露されたのが新曲「色つきの女でいてくれよ」。“同窓会記念シングル”として、武道館コンサート前の2月5日にリリース。約12年ぶりのファン待望の新曲は、コーセー化粧品のCMソングとして流れたこともあって、44万枚のレコードセールスを記録。TBS「ザ・ベストテン」にも出演。4月22日放送で2位にまで上りつめた。

 タイガース復活の話が具体化するきっかけは、1年前にさかのぼる。東京・有楽町の日劇が81年限りでの解体が決まった際に行われた「ウエスタン・カーニバル」にタイガースが一夜限りで顔見せ程度に2曲歌って復活。これがファンのハートに火をつけた。ジュリーの事務所には夏までに1万通を超える、本格的な復活を望むハガキや手紙が届き、関係者もそれを無視できなくなった。

 「やる以上はきちんとやらないと」と、多忙を極めるジュリーのスケジュールを7月ごろから調整。新曲レコーディングなども含めて年末から4月18日に、もう一度武道館コンサートを行うまでの限定復活が企画された。

 2011年にジュリーのコンサートにサリー、タローらがゲスト出演。12年1月24日、タイガース解散から41年の記念日に病気療養中のシローがステージに姿をみせ、話題となった。

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