365日 あの頃ヒット曲ランキング 3月

【1972年3月】友達よ泣くんじゃない/森田健作 “青春スター”最大のヒット曲

[ 2012年3月9日 06:00 ]

★72年3月ランキング★
1 ちいさな恋/天地真理
2 友達よ泣くんじゃない/森田健作
3 別れの朝/ペドロ&カプリシャス
4 結婚しようよ/よしだたくろう
5 終着駅/奥村チヨ
6 雪あかりの町/小柳ルミ子
7 ハチのムサシは死んだのさ/平田隆夫とセルスターズ
8 夜明けの停車場/石橋正次
9 ともだち/南沙織
10 雨のエア・ポート/欧陽菲菲
注目子連れ狼/橋幸夫
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【友達よ泣くんじゃない/森田健作】

 本人の好むと好まざるとにかかわらず、会社の方針で半ば強制的にスターは歌を歌う時代だった。

 当時は映画やテレビドラマに出演すれば、主演俳優が主題歌や挿入歌を吹き込むのは当たり前。23歳になる森田健作も日本テレビ系「おれは男だ!」で一気に人気が爆発。ご多分に漏れず、主題歌の「さらば涙と言おう」がヒット。それをしのぐセールスとなったのが実は挿入歌の方だったことは、あまり知られていない。

 オリコンチャートは最高2位ながら38万枚の売り上げをはじき出したのが、72年1月25日発売の「友達よ泣くんじゃない」。ドラマが翌2月に終了したが、曲は3月になっても売れ続けた。「さらば…」同様、阿久悠作詞、鈴木邦彦作曲。ともにまだ駆け出しの2人だったが、初期を代表する作品がこれと言っても過言ではない。

 外交官を目指し、浪人中だった森田が賞金30万円に魅力を感じ、映画のオーディションを受けたのが69年秋。売れっ子歌手の黛ジュンが出演する「夕月」の相手役募集に応募した。6000人以上の応募の中から選ばれたのが森田。映画を制作した松竹の「男っぽい魅力のスポーツマン」に、剣道二段で精悍なマスクのさわやかな青年が選ばれた。

 警視庁の刑事だった厳格な父を説得して芸能界へ。映画に歌に大活躍、青春学園ドラマのスタートして、この「友達よ…」が売れた72年だけでなく、3度も男性ブロマイド売り上げ部門で1位となった。

 30代になってもその“熱い”生き方がしばしば注目されたが、国政へ転身。参院議員を経て衆院にも当選。雌伏の時を経て、09年に千葉県知事に就任した。

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