365日 あの頃ヒット曲ランキング 3月

【1990年3月】虹の都へ/高野寛 スキー必須曲 「ねるとん」枠のCMからヒット

[ 2012年3月13日 06:00 ]

 ★90年3月ランキング★
1 今すぐKiss Me/リンドバーグ
2 笑顔の行方/ドリームズ・カム・トゥルー
3 今すぐKiss Me/リンドバーグ
4 虹の都へ/高野寛
5 NO TITLIST/宮沢りえ
6 夢を信じて/徳永英明
7 プレゼント/JITTERIN’JINN
8 あいにきてI・need・you!/GO―BANG’S
9 くちびるから媚薬/工藤静香
10 勇み足サミー/バービーボーイズ
注目1990/COMPLEX
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【虹の都へ/高野寛】

 87年10月から始まった、フジテレビ系「ねるとん紅鯨団」。その後社会現象にもなったお見合いパーティーの元祖となったが、同番組枠のCMからヒットソングが生まれたのは、90年の冬から春にかけてだった。

 デビュー3年目の高野寛が歌う「虹の都へ」は、スポーツ用品メーカー「ミズノ」のスキーウェアのCMソングになり、90年2月7日の発売前から話題に。CDシングルがリリースされるとたちまち、ヒットチャートの上位に急上昇。高野寛というアーティスト名とともに、スキー場へ向かう若者たちのカーステレオのカセットテープ(まだCDプレーヤー搭載の車は数えるほどしかなかった時代)に欠かせない1曲となった。

 86年に元イエロー・マジック・オーケストラの高橋幸宏らが主催した「究極のバンド」のオーディションを受け、高橋に才能を認められた。87年に「ビートニックス」のバックバンドのギターとしてツアーに参加。88年に高橋のプロデュースでソロデビュー。さわやかな外見のイメージからは想像できないが、メロディーへのこだわりは相当なものだった。

 そんな高野だが、音楽を生活の糧にしていく、ということが想像できなかったという。芸大に通いながらも、エンジニアになりたいと思った時期もあったとか。子どもの頃は発明家になることにも憧れた。

 「発明家にはなれないかもしれないが、音楽は自分独自の世界を作り上げるという気持ちは忘れたくない」と、「虹の都へ」がヒットした頃、高野はさまざまなインタビューでそう答えていた。自分独自のものを追い求め、高野の音楽追求の旅は今なお続いている。

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