NHK総局長 ジャニーズ性加害問題に「推移見守りながら適切に対応」 「ザ少年倶楽部」10月以降も継続

[ 2023年7月26日 16:50 ]

東京・渋谷のNHK
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 NHKの山名啓雄メディア総局長(59)が26日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長による性加害問題について言及した。

 山名総局長は国連の「ビジネスと人権」作業部会のメンバーが来日するなど、問題が国際化している現状を踏まえて「前からお答えしている通り、ジャニーズ事務所さんから示された再発防止策が実行されているか、こういったことの推移を慎重に見守りながら、適切に対応していきたいという考えに変わりません」とコメント。一部民放局では「ジャニーズ事務所側に調査結果の公表を要請する」という動きもあるが、「そういった動きがあることは承知しているが、NHKのほうでジャニーズ事務所側にご指摘のような対応は行っていないが、状況に応じて対応が必要な場合はそういったことも検討していく」と見解。また「いずれにせよ、NHKとして決して許されることはないという姿勢に変わりはない」とも強調した。

 同事務所所属のタレントの番組起用については「番組の関してはどういう方にご出演いただくかはその番組の内容、企画、演出等々に合わせてふさわしい方を人選する姿勢に変わりはない。それを元に自主的な編集判断でその都度、ご出演いただく」と従来の説明を繰り返した。この日、これまでBSプレミアムで放送され、10月以降もNHK BSでの継続が発表された「ザ少年倶楽部」(金曜後6・00)についても「今回も同様の考え」と説明。同番組はジャニーズJr.をはじめ、事務所に所属しているタレントを盛り上げるという番組となるが、それについても「『ザ少年倶楽部』の番組の狙いとしてジャニーズJr.さんがふさわしいという判断のもとご出演いただいている」と回答した。

 今年3月に英BBCのドキュメンタリー番組で取り上げられ、4月に元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモトが会見で性被害を受けたと主張したことで大きな注目が集まった性加害問題。ジャニーズ事務所は5月14日、藤島ジュリー景子社長が「深くおわび申し上げる」と被害を訴える人に謝罪するなど、ジャニーさんの性加害問題について初めて見解を発表。一方、この問題への対策が長年取られなかったとして、これまでのジャニーズ事務所の体制を「異常」と表現。再発防止に取り組むことを強調した。

 6月12日には外部の専門家による「再発防止特別チーム」の座長を務める前検事総長で弁護士の林真琴氏らが会見。「事実認定はわれわれの専権。加害行為の存在を前提として、検証し、再発防止策を提言、実行を求める」と活動方針を明かした。

 今月18日に、ジャニーズ事務所が外部専門家による「再発防止特別チーム」の提言を受けた上で今後の対応に関して記者会見を行う予定であると発表。特別チームはこの日、ジャニー氏や事務所内における性加害行為に関する情報の提供を受ける窓口を当面の間開設すると発表。調査を進めている中でさらに内容を深めるのが目的とし、現在の所属者だけでなく、退所者からの情報提供を呼び掛けた。

 さらに同22日には被害を訴える元所属タレントらからヒアリングを行うため、国連の「ビジネスと人権」作業部会のメンバーが来日。25日に実際にヒアリングが行われた。作業部会は8月4日に記者会見を行うことも明らかにしている。

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