若狭勝弁護士 ビッグモーター不正問題に「簡単な話ではないが、刑事責任を追及しないと事件は…」

[ 2023年7月26日 12:10 ]

弁護士の若狭勝氏
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 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士が26日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。中古車販売大手ビッグモーター(東京)の兼重宏行社長(71)が25日、都内で記者会見し、自動車保険の保険金不正請求問題の責任を取って26日付で辞任すると発表したことに言及した。

 会見では、不正を内部告発した工場従業員の証言が改ざんされ、損害保険ジャパンも把握していたことが新たに判明。兼重社長は不正発覚後初めての会見で「経営層の関与は全くない」とし「こんなことをやるのかとがくぜんとした。許せない」とコメントした。「客や損害保険会社に多大な迷惑と心配をかけた。誠に申し訳ない」と謝罪し、頭を下げたものの、2時間10分に及んだ会見はまるで他人事に聞こえる発言が多数飛び出した。国土交通省は26日午後、ビッグモーターへの聴取を実施し、金融庁も調査中で監督官庁による実態解明が本格化する。

 国土交通省は26日午後、ビッグモーターへの聴取を実施し、金融庁も調査中で監督官庁による実態解明が本格化する。

 若狭氏は、今後、刑事責任が問われる可能性について「疑われる犯罪というのは、それこそ疑惑のデパートみたいな形でいろいろなものが考えられると。器物損壊、詐欺罪、虚偽公文書作成罪とか、道路運送車両法違反とか、本当にいろいろあるんですが、ただ大事なことはこれだけのことがきちんと刑事責任が追及されて起訴されて裁判になると、そうしないと、うやむやな形で終わっちゃう可能性もないではない。今回の事件、結構難しいところが多々あると思う」と指摘。その理由を「現場の人だけではなくて上の方の人のしかるべき刑事責任を追及していかなければいけないんですけれど、そのためにはかなり厚い安壁がある」とした。

 そして、「全国的なので、ただ単なる都道府県の警察だけではなくて、警察庁が仕切って全国的なものを一体としてやらないといけない。どこを意図的に傷つけたかといっても、なかなかそれが残っているものではないので、因果関係として詐欺にしても器物損壊にしても誰がいつどこにどの車のどこを傷つけたかっていうのは全部1つ1つ具体的にしないと刑事事件は責任は問えないので、まずはそれだけでも相当気が遠くなるような話。そんなに簡単な話ではない。でも刑事責任を追及しないとこの事件は終わらないと思います」と自身の見解を述べた。

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