【王将戦第6局の展望】深浦康市九段&武富礼衣女流初段 藤井王将は「そろそろ矢倉が来るのでは」

[ 2023年3月10日 20:02 ]

<第72期王将戦第6局・前日>対局の地、佐賀県上峰町の大幸園で笑顔を見せる藤井王将(左)と羽生九段
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 将棋の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=に羽生善治九段(52)が挑戦する第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第6局(佐賀県上峰町「大幸園」)の前夜祭が10日、町内の温泉総合施設「卑弥呼の湯」で開催。立会人の深浦康市九段(51)、副立会人の田村康介七段(46)、大盤解説会に出演する豊川孝弘七段(56)、武富礼衣女流初段(23)が、それぞれ第6局の展望を語った。

 ここまでの対局を振り返った深浦は「まさに一進一退の攻防ですね」と声を弾ませる。ここまでA級順位戦プレーオフなど過密日程が続く藤井だが「対局場に行くまでのタクシーの中で一緒になったが、電車の話をしてリラックスした様子だった。コンディションは良いんじゃないでしょうか」と分析。戦型予想は「そろそろ矢倉が来るのではないでしょうか?」と語った。

 田村は「ここまで先手番が勝っているのは事実。どうなるか楽しみですね」と話し、豊川は「初手はノータイムで▲2六歩!間違いない!」と宣言。武富は「今まで全部違う戦型だからこそ、ここで矢倉が見たいですね」とそれぞれトークを展開した。

 史上最年少5冠の若武者と永世7冠の資格を持つレジェンドによる世紀の対決。2勝2敗の両者タイで迎えた第5局は、大激戦の果てに終盤戦で勝負強さを見せつけた藤井が勝利し、タイトル防衛に王手。対局直前に藤井がお茶をこぼすハプニングも話題になった。

 ここまで先手番が白星を挙げ続けている第72期王将戦7番勝負。ジンクス通り今局先手番の羽生が勝ち最終決戦に臨むのか、はたまた覆して藤井が王将位を守り抜くのか。注目の対決が明日に迫っている。

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