武田真一アナ NHK「ニュース きん5時」最後の出演で感謝「育てていただきありがとうございました」

[ 2023年3月10日 17:20 ]

武田真一アナウンサー
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 先月2月末でNHKを退職した武田真一アナウンサー(55)が10日、同大阪放送局制作の報道番組「ニュース きん5時」(金曜後5・00)に最後の出演。笑顔で「NHKをご覧の皆さま、ここまで育てていただきまして、本当にありがとうございました」と感謝を述べた。

 番組の最後にある、恒例の関西で気になった風景を紹介する「タケタの1枚」のコーナー。「皆さまに愛を込めて最後のメッセージです」と前置きし、NHK大阪放送局からの景色を写した1枚を提示した。「大好きな大阪の街並みです。2年間、毎日この景色を眺めながら過ごしてきました。無数の建物の下で、たくさんの人が生きている。皆さまのさまざまな息づかいをずっと感じてこられた気がします」と回想。「そんな皆さまにとって、この社会が少しでも安心できて、楽しくて、誰もが大切にされるものになるように、これからも放送を通じて努力していきたい」と誓った。

 さらに串カツをほおばるプライベートでの笑顔の写真を披露し、「関西、大阪の皆さま、本当にお世話になりました。やっぱ大阪好っきゃねん」と愛着をアピール。視聴者への感謝を伝え、「引き続きよろしくお願いいたします」と締めた。

 武田アナは2月末まで大阪放送局に所属した。フリーに転身後も、外部出演者として同番組や連続テレビ小説「舞いあがれ!」の1週間振り返り(土曜前8・00)ナレーションを担当。「きん5時」は3月17、24日が大相撲中継のため放送休止で、年度内最後となる31日は武田アナは出演しないため、10日が最後の出演となった。

 この日は小籔千豊らと共演し、東日本大震災などについて取り上げ、長年被災地を支援する歌手・さだまさしにインタビューしたVTRも放送された。災害報道に携わってきた武田アナは「アナウンサーの立場で被災地を取材し伝えることが仕事と思っていたが、それだけじゃない。これからは1人の人間として、知り合った人と付き合い、少しでも手伝い、ずっと一緒につながっていきたい」と語り、さだに「おっしゃるとおりで、人間同士のつながりが一番大切」と共感された。

 1990年に入局。08年に「ニュース7」のメインキャスターに就任し、その名前と顔が全国に浸透した。落ち着いた語り口に爽やかなルックスが人気を集め、オリコンが集計する「好きな男性アナウンサーランキング」にも常連となった。16年には「紅白歌合戦」の総合司会も務めた。21年には、前田晃伸前会長の「地域拠点局」の強化方針により、大阪放送局へと異動。大阪発の全国番組で存在感を示していた。

 「舞いあがれ!」のナレーションは4月1日(最終回)が最後。4月からは3月終了の日本テレビ「スッキリ」(月~金曜前8・00)の後番組「DAYDAY.」(月~金曜前9・00)のMCを務める。

 ◇武田 真一(たけだ・しんいち)1967年(昭42)9月15日生まれ、熊本県出身の55歳。90年に筑波大を卒業しNHKに入局。00年に平日正午の「NHKニュース」を担当した。06年から08年までは沖縄放送局で勤務。東京に異動後、17年に「クローズアップ現代+」のメインキャスターに就任した。趣味はギター。

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